プロジェクトなどのチームとして取り組む場合、同時に色々な人が作業分担をします。

作業分担をして作業に取り掛かることは効率が良いことです。

しかし、ただ各々が好き勝手に作業に取り掛かっては仕事になりません。

また、一斉に取り掛かると誰がどこで何をしているのかを可視化することが困難です。

そういった場合、仕事の役割を可視化して、流れをみんながしっかり理解するためにフローチャートが使われます。

フローチャートを知っていると仕事がやりやすい、プロジェクトなどの大人数でも作業が可視化しやすいなどがメリットです。

今回は、フローチャートの作り方やコツ、ツールなどについて紹介していきます。


フローチャートとは



フローチャートは、作業を可視化するために用いられるチャートの一種です。

プロジェクトなど人が多くなれば多くなるほど仕事の可視化や進捗が分かりづらくなります。

一斉に作業にかかると誰がどこの作業をしているのか、どれくらいの進捗具合なのかを共有することで作業を効果的に行うことが可能です。

フローチャートは、プロジェクトなどのスタートからゴールまでの流れを設計し、納期予測作業進捗度を共有するためにも用いられます。


使い方

フローチャートの使い方は、様々ですが、多くがプロジェクトに用いられるケースです。

作業の開始から終了までをフローチャートにすることでプロジェクトチームの理解度を深めます。 

エクセルなどで作って会議でシェアする方法、ツールを使って作成し、全員に配布する方法など使い方は様々です。


コツ

フローチャートのコツは、ツールやテンプレートをうまく活用することです。

エクセルなどで一から作れないことはありません。ただ、一から作るとなると手間と時間がかかります。

手間と時間はかけたくないけど、フローチャートを作成してプロジェクト会議などで使いたい場合は、テンプレートやツールをうまく活用することがコツです。


フローチャートの基礎

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フローチャートの基本構造は、スタートとゴールがまずあります。

スタートとゴールの間に処理すべき作業や計画などを折り込み、矢印や線で繋げてチャートを仕上げます。これが順次構造です。

どれから作業を始めるのか、どこを作業すべきか、納期がどれくらいかや時間がどれくらいかかるかなどを把握することができます。


図・記号の意味

フローチャートでよく用いられるのが、矢印、棒線、長方形とひし形の図記号です。

JISによって図や記号の原則的な意味は決められているのでなんでも好き勝手に使っていいというわけではありません。

図記号のルールは、楕円形が「開始」と「終了」、長方形が「作業・処理内容」、ひし形は「条件」になります。


目的

フローチャートの 目的は、作業を可視化して、プロジェクトなどの仕事内容を携わるメンバーにわかりやすくすることです。

フローチャートを作るから必ずしも大人数とは限りません。一人の時や少人数でもフローチャートを使って作業をすることは可能です。

フローチャートの目的は仕事や仕事の進捗をわかりやすく可視化するためなので、作業をするためにフローチャートを作らないケースもあります。


フローチャートの必要性

IT会社で働く人々


フローチャートがなぜ必要かというと、プロジェクトなどの進行を常に確認しなければならないからです。

プロジェクトが進むと複雑なシステムや長期のプロジェクトは、誰がどこを作業して、どれくらい作業が進んでいるかを可視化する必要があります。

確認なしに先へ進むとミスが発生したり、エラーが起こった際にどこを修正したらいいのか一からトラックして作業を確認しなければならないのは手間です。

フローチャートを使うことでスタートからゴールまでの導線をみんなで共有できます。

また、エラーが発生したらどこで発生したのかをチェックするなど作業効率化につながります。


フローチャートのルール

ウェブサイト ux のアプリ開発を描画するWebデザイナー


フローチャートの絶対的なルールは、わかりやすいことです。

フローチャートを見て何が何かわからないようではフローチャートの意味がありません。

作業に携わる人がきっちりと理解できるように作成することが大切です。

また、図や記号をJISのルールに則って使わないと作業に携わる人が理解できない可能性があります。

フローチャートを作成するにあたり、ルールなどに注意しながら作成が必要です。


フローチャートの作成手順

チームの仕事


フローチャートは理解しているけど、作り方を意外と知らないことがあります。

一から作るのは、効率的ではないため、ツールやテンプレートを使って作ることがおすすめです。 

ここでは、フローチャートを作成するための手順について紹介して行きます。


ターゲットを決める

フローチャートが用いられる場面は、プロジェクトやシステム開発です。

まず、フローチャートを作るにあたり、誰のために、何のために作成するのかを決めます。

ターゲットがしっかりと定まっていないとフローチャートが作りづらく、話を先に進めることが困難です。

プロジェクトやシステム開発においてゴールは、プロジェクトが終了することやシステム開発が完成することになります。

フローチャートを活用する理由の中に何をやるのか目的を明確化することが含まれているため、まずは、ターゲットをしっかりと決めることが大切です。


統一記号を正しく使用する

フローチャートを作成するためのターゲットが決まったら次は作成です。

作成するにあたり、フローチャートの記号や図にはそれぞれ意味と役割があります。

JIS定められている記号や図を正しく使用するよう注意が必要です。


タスクをまとめる

コンピューターを操作する人


作業を始めるためには、それぞれのタスクが必要です。タスクをまとめることで作業スタートから完成までの流れを描けます。

ただ、タスクは、細かく分けることが大切です。

例えば、「パソコンで作業する」 には、「パソコンの電源を入れる」、「パソコンにログインする」や「キーボードを打つ」など細かな作業があります。

こういった作業をまとめるのではなく、一つ一つタスクとして分割することがタスクをまとめるためのポイントです。


必要に応じてテンプレート活用する

フローチャートを作成する際、フローチャートを作ったことがない、もしくはどう作っていいかわからない場合は、ツール・テンプレートの活用がベターです。 

フローチャートを一から作成することは簡単ではありません。

ツールやテンプレートを活用することで効率的にフローチャートを作ることが可能です。


フローチャートのメリット

ラップトップで一緒にコーディングする女性たち


フローチャートのメリットは、作業を効率化できます。

タスクがたくさんあるとどれから作業に取り掛かればいいのか、誰がどの作業をやっているのか把握が困難です。

フローチャートを作成することでタスクが可視化できます。

タスクを可視化することで進捗をシェアすることや誰がどこの作業をしているかが一目瞭然です。

フローチャートのもう一つのメリットは、全体を把握することができます。

言い換えると、タスクが全体的に見渡せることが可能です。

タスクが全体的に見えることで遅れているところを把握したり、改善点を確認したり、エラーが出た時にどこがいけなかったの検証できます。


良いフローチャートとは

コーディングのスタートアップ企業でのコンピュータープログラマー


フローチャートには、良いフローチャートとそうでないフローチャートがあります。

フローチャートは、あくまで業務を効率化し、タスクを明確化するためのものです。

良いフローチャートだと目的が明確で伝えたいことを把握可能です。

しかし、フローチャートがわかりづらいと見る気にもならなくなってしまいます。

良いフローチャートは、「ターゲットが明確」「時系列が明確」がはっきりしてフローチャートを見る人が理解しやすいことです。


ターゲットが明確

フローチャートのベースとして大切なのが、ターゲットが明確であることです。

フローチャートの大切なポイントとして、どこから開始してどこで終了するか になります。

開始と終了が明確でない、ターゲットが明確でないとフローチャートの意味をなさない、伝わない可能性が高いです。

ターゲットが明確であることは、フローチャートを作る上で大切な要素になります。


時系列が明確

フローチャートのもう一つ大切なポイントは、時系列など全体的な流れがはっきりしていることです。

時系列がしっかりしていないと作業の流れがわかりづらいこと、誰がどこをどうやっているのか、起こったミスはどこだったのか検証できません。


フローチャートの注意点



フローチャートを作成するには、注意点があります。


理解しやすいこと

フローチャートは、まず見やすいことや理解しやすいことが大切です。

フローチャートは、複雑化し過ぎてしまうと携わる人が見にくく感じたり、理解に時間を要したりするため、業務に支障をきたします。

フローチャートを作成することに酔いしれず、フローチャートを見る側になって見やすいフローチャート作成が大切です。


内容をしっかりと確認すること



フローチャートを作り慣れてくるとついついやりがちですが、しっかりと最終確認をすることが大切です。

内容をしっかりと確認せずにフローチャートを使うとミスや見落とし、必要な作業項目の抜けなどのリスクが高まります。

フローチャートを作成したらまずはしっかりと内容を確認し、漏れや間違いなどがないかをチェックすることが重要です。


フローチャート作成ツール

プログラミングコードの作成


フローチャートを一から作成することは、プロジェクトやシステム開発の複雑さや大型案件により簡単に作ることがほぼ不可能です。

また、一から作成することは、手間と時間がかかるため、あまり慣れていない人にはストレスでしかありません。

フローチャートを作成するにあたり、最近は、テンプレートや無料で使えるツールで作成可能です。


Googleスライド

Googleスライドは、言わずと知れたGoogleが提供するフローチャートなどのテンプレートがあるシステムです。

Googleからアクセス可能なことやクラウド型であることからすぐにフローチャート作成に取りかかれます。

つまり、ネット環境があればどこでも作成可能なメリットが色々あります。

他のフローチャート作成支援システムと比べて、Googleスライドのメリットは、自動保存機能があることです。

一定の感覚で自動的に作業を保存してくれるため、逐一途中保存する必要がありません。

Googleスライドがクラウド型であるもう一つのメリットは、OSを選ばないところです。

Windows、MacやLinux何でもGoogleにアクセスできればGoogleスライドを活用してフローチャートが作れます。


Canva

Canvaは、フローチャートを作成するだけのシステムではなく、無料デザインツールになります。

課金をしてサービス拡張することも可能ですが、無料のままでも十分に使うことが可能です。

Canvaのメリットは、クラウド型であるため、ネット環境があればどこからでもアクセスできます。

また、デザインツールであることからおしゃれなフローチャートを作成することが可能です。


Excel

若い同僚と資料を見る


Excelのテンプレートの中には、豊富なフローチャートがあります。

Excelのフローチャートのテンプレートを使えば、ネット環境がなくてもフローチャートの作成が可能です。

Excelのフローチャートのテンプレートのメリットは、マクロを使ったシステム化されたものから簡単に使える簡素化されたものがあります。 


Lucid Chart

Lucidcharは、クラウド型のフローチャート作成支援システムです。

オンラインでフローチャートを作ることができます。

また、クラウド型のメリットとして、WindowsだけにOSが限定されず、Macやスマホなどからもアクセスしてフローチャートを作ることが可能です。

ネット環境があればいつでもどこでもフローチャートを作ることができます。


まとめ



フローチャートは、簡単なようで簡単ではありません。しかし、難しいというわけでもないです。

フローチャートをうまく活用することでプロジェクト進行やシステム開発などの場面で作業効率化を図ることができます。

フローチャートのテンプレートや無料ツールは現在多岐に渡ります。一から作成する手間なく作成可能です。

今後のプロジェクトやシステム開発にフローチャートを活用して作業効率化を図って下さい。