「フリーランスはローンを組むことができない、ローンを組みにくい」という話を聞いたことはありますでしょうか。

実際に、会社員の時には住宅ローンや自動車ローンなどを組むことができたものの、フリーランスになってからローンを組むことができなくなってしまったというフリーランスの方も一部いるようです。

では、はたしてフリーランスは、ローンを組むことができないのでしょうか。

フリーランスへの転向を検討している方で、このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

結論を申し上げると、フリーランスはローンを組むことが可能です。

そこで本記事では、フリーランスの方がローンを組むために必要な書類やローン申請の際に注意すべきポイントなどを詳しくご紹介します。

フリーランスはローンを組むことが可能

冒頭に申し上げたとおり、フリーランスは会社員と同じように、さまざまなローンを組むことができます。

ローンは返済能力があると認められれば組むことができますので、フリーランスも返済能力を認められればローンを組むことができます。

しかし、フリーランスは会社員と比較すると安定した収入があるわけではないので、会社員よりもローンの審査基準が厳しくなります。

これが「フリーランスはローンを組むことができない、ローンを組みにくい」と言われている理由になります。

どのような種類のローンがあるのか

「ローン」とは、金融機関からお金を借りて、一定額を返済する金融商品のことです。

たとえば、住宅や自動車などの購入の際に、多額のお金を用意するのが難しい場合にローンを利用します。

住宅や自動車などの購入以外にも、事業運営において融資を受けることのできる事業ローンもあります。  

どのような種類のローンがあるのでしょうか。

ローンの種類をご紹介します。


ローンの種類

目的別ローン用途が限定されているローン
 住宅ローン住宅を新築・増設・改築する際に利用できるローン
 自動車ローン自動車購入の際に利用できるローン
 教育ローン学費などを支払う際に利用できるローン
 事業ローン開業資金や運転資金などを目的として利用できるローン
目的自由用途が限定されていないローン
 カードローン
限度額範囲内なら何回でも利用できるローン
 フリーローン
一定金額を一括で利用できるローン
 不動産担保ローン
土地・建物などの不動産を担保として利用できるローン


どのような金融機関でローンを利用することができるのか

ローンの種類をご紹介しましたが、どのような金融機関でローンを利用することができるのでしょうか。

ローンを利用することができる金融機関をまとめましたので、ご参照ください。

ローンを利用することができる金融機関

種別金融機関名おもな取り扱いローン特徴

公的金融機関

日本政策金融公庫

(国民生活事業)


・教育ローン

・事業ローンなど

・商品の種類が豊富

・金利が比較的低い

・金利優遇など自由度が高い

・住宅金融支援機構

・年金住宅福祉協会

住宅ローンなど

・融資物件の面積や築年数などに制限がある

・必要書類が多い

・審査に時間が

かかる

民間金融機関

・都市銀行
・地方銀行
・労働金庫 
・信用金庫
・信用組合
・JA

・住宅ローン

・自動車ローン

・教育ローン

・事業ローン

・カードローンなど

ネット銀行

・インターネットで手続きができる 

・一般の銀行等より金利が低い 

生命保険会社

住宅ローンなど

・長期固定ローンがある 

・一定の保険契約者には金利優遇がある 

損害保険会社

自動車ローンなど 

・ネットを介しての融資の場合、金利が比較的低い

・保証料込みでの金利表記が多い

銀行系信販会社

カードローンなど

・ネットを介しての融資の場合、金利が比較的低い

・利用限度額が比較的大きい

信販会社

・自動車ローン
・教育ローン

・カードローンなど

・クレジットカードでキャッシング可能

・クレジットカードでの利用限度額は小さい

・目的ローンの金利は銀行等より高い

消費者金融

不動産担保ローン

など

・審査結果の回答までの時間が早い

・即日融資も可能

・利用できるATM数が多い

参照:イーローン. 「金融機関別・ローンの選び方

フリーランスが利用しやすい金融機関

日本政策金融公庫は、中小企業や小規模企業などの事業者をおもな対象に融資をおこなっています。

政府100%出資の公的融資機関です。

日本政策金融公庫の一般貸付では、フリーランスも融資を受けることができます。

金利は比較的低く、担保や保証人なども不要なので、他の金融機関よりも融資を受けやすいようです。

融資限度額や返済期間などの詳細については以下を参照ください。

参照:日本政策金融公庫

フリーランスがローンを組むために必要な書類

フリーランスがローンを組むためには、書類の提出を求められる場合があります。

どのような書類になるのでしょうか。

おもに「確定申告書」と「納税証明書」になります。

「確定申告書」と「納税証明書」について、それぞれ解説します。

確定申告書

はじめに「確定申告書」とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間の収入などを基に、税額を計算・申告・納税するための書類です。

金融機関は融資可能かどうかや貸付限度額などを審査するために、収入や税額の申告、納税が滞りなく行われているかなどを確定申告書で確認します。

審査において金融機関が確認する収入とは、確定申告書に記載のある「所得」の部分です。

フリーランスは、経費と控除を収入から差し引いた金額が所得となりますので注意しましょう。

確定申告書は「国税庁」より作成することができます。

納税証明書

「納税証明書」とは、納付税額などを証明する書類です。

金融機関は納税証明書を用いて、納税を適切に行っているかどうかを確認します。

税金の未納がある場合は、ローン審査に影響を与えます。

納税証明書は「国税庁」より取得することができます。

フリーランスがローン申請の際に注意すべきポイント

フリーランスがローンを組むために必要な書類をご紹介しましたが、書類を提出したのみでローンを組むことができるわけではありません。

ローン申請の際に注意すべきポイントを4つご紹介しますので、ローンを申し込む際に参照ください。

支払い遅延がないこと

ローンを組む際にクレジットカードなどの支払い遅延の有無を審査される可能性があります。

クレジットカードなどの支払い遅延は事故情報として扱われ、事故情報が「信用情報機関」に登録される場合があります。

信用情報機関とは、銀行などの金融機関から提供された信用情報を管理・提供する機関のことです。

信用情報機関に登録されている事故情報は、情報開示を申請することで確認することができます。

信用情報機関はおもに以下の3つになります。

・CIC(株式会社シー・アイ・シー)

・JICC(株式会社日本信用情報機構)

・KSC(全国銀行個人信用情報センター)

一般的に言う「ブラックリスト」は、信用情報機関に事故情報が登録されている状態のことを指します。

ブラックリストに入ると、ローンを組むことが難しくなってしまう可能性がありますので、注意しましょう。

安定した収入の有無

安定した収入の有無は審査の際のポイントになります。

金融機関は、安定した収入を基に、ローンを滞りなく返済してくれる申込者かどうかを審査します。

「安定した収入」は、おもに所得証明書や源泉徴収票などの収入証明書で判断されます。

会社員は、1期分の収入証明書で判断を受けることができますが、フリーランスは収入が安定しない場合があるため、3期分の収入証明書が必要になる可能性があります。

投資目的ではないこと

「住宅ローン」や「自動車ローン」など用途が限定されているローンは、投資目的でローンを組むことはできません。

また、おもに銀行が扱っている「フリーローン」は用途が自由ではありますが、「投資性資金以外であれば目的は問わない」という条件が付いている場合が多いため、「住宅ローン」や「自動車ローン」などと同じように投資目的で利用できる可能性は低いです。

担保や保証人が必要な場合がある

ローンの種類によっては、担保や保証人が必要になる可能性があります。

担保は、債務者がローンを返済できなくなった場合に備えて、債務者から債権者(金融機関など)に提供される土地や建物などの資産のことです。

保証人は、債務者がローンを返済できなくなった場合に代わりに返済の義務を負う人のことです。

担保や保証人の必要有無は、ローンの申込条件に記載されているか、もしくはローン申込時に金融機関から要求される場合があります。

まとめ

本記事では、フリーランスはローンを組むことができること、そのために必要な書類や注意すべきポイントなどをご紹介しました。

確定申告書や納税証明書、ローン申請の際のポイントを押さえることによって、金融機関のローン審査に通過できる可能性が高くなります。

また、住宅ローンや自動車ローンなどの目的別ローンやカードローンやフリーローンなどの目的自由なローンがありますので、あなたの利用目的に合わせてローンの利用を検討いただければと思います。

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