フリーランスエンジニアを目指すうえで、案件をいかに探し、獲得するのかに頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか。

フリーランスエンジニアは、会社員のエンジニアとは違い、自ら率先して案件を探し、獲得のために動いていく必要があります。

そこで今回は、案件の探し方や案件獲得方法について、メリット・デメリットを交えながらご紹介しつつ、案件を探す・獲得する際に注意すべきことについても触れたいと思います。

フリーランスエンジニアの案件の探し方、獲得方法

案件を探すこと・獲得することは、フリーランスエンジニアにとって必要不可欠です。

それではフリーランスエンジニアはどのように案件を探し、また獲得しているのでしょうか?

フリーランス協会から発行されている「フリーランス白書2023」によれば、以下のような方法で仕事を獲得している方が多いようです。

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参照:フリーランス協会. 「フリーランス白書2023」. P18, 2023. 

人脈・知人の紹介

以前の職場の知り合いや、友人・知人から仕事を紹介してもらうという方法が一番多いようです。

メリットとしては、あなたのことを良く知っている人からの仕事紹介、仲介になることから、信用を得るまでに時間が比較的かかりにくく、案件をスムーズに獲得しやすいという点が挙げられます。

フリーランスになったばかりの方は、この方法を用いることでスタートダッシュを切ることができるでしょう。

デメリットとしては、仕事でトラブルが発生した場合は、仕事を紹介してくれた友人や知人に迷惑をかける可能性もあるので、注意が必要です。

過去・現在の取引先

過去や現在の取引先に案件を紹介してもらうケースも多々あります。

取引先と良い関係を築くことによって、長期契約や、取引先の別プロジェクトの紹介など、継続的に案件に参画しやすくなるというメリットがあります。

新規案件も重要ですが、自分にとって働きやすい案件や、好条件な案件であれば契約の更新・継続を目指すことも案件探しのひとつの方法になります。良い関係を築くためには、取引先担当者との細やかなコミュニケーションや、大柄な態度を取らず謙虚な姿勢でいることなどを大切にしてください。

Web・ SNSなどの利用

3番目に多い方法は「Web・SNSなどの利用」になります。

Webでは、自身をPRするブログやホームページが有効です。これは、仕事を受け付ける窓口を広げるということにも繋がります。

作った実績を1つずつでもブログやホームページにポートフォリオとして掲載することで、関係者の目に留まるかもしれません。

また、求人に応募する際にも、自分のブログやホームページを添えることで、フリーランスとしての能力や実績をアピールできます。

SNSも積極的に利用されているようです。

「フリーランスとしてどのような仕事をしているのか」ということをはじめ、自身のスキルや実績をSNSで上手くPRすることができれば、仕事の獲得につながります。また、仕事を仲介してくれる人を見つけられるかもしれません。

あなたのような人材が欲しい企業や個人が、SNSを介して直接声をかけてくれるというケースもあります。

SNS活用の目的は、仕事獲得だけに留まりません。例えばTwitterやFacebookは多くのユーザーが利用していますが、フリーランスエンジニアの交流の場としても利用されています。日本のみならず世界中で利用されていますので、世界中のエンジニアと交流を持つこともできます。

Web・ SNSなどの利用のメリット・デメリットを整理すると、WebやSNSを活用することで、間口を広く自分をアピールできるというメリットがあります。

一方で、こまめな対応を必要とすることや、心無いコメントが来る可能性があることは押さえておくべきデメリットです。

フリーランス向けエージェントサービスの利用

フリーランス向けのエージェントサービスとは、フリーランスエンジニアの方々を対象に、案件の紹介から契約交渉、案件稼働後のサポートまでを一気通貫で支援してくれるサービスです。

案件を多数保有しているので、あなたの実績や経験、キャリアプランなどを元に最適な案件をピックアップしてくれます。

また、担当エージェントが、報酬ややりたい仕事などの要望に合わせた案件を柔軟に紹介してくれるため、希望に近い案件を見つけることができるメリットがあります。

さらに、エージェントが契約交渉や面談も行ってくれるので、営業が苦手な人にとってもエージェントサービスの利用は有効です。

しかし、エージェントに支払わなければいけないマージンが発生することや、案件獲得までに比較的時間がかかるというデメリットもあります。

クラウドソーシング

クラウドソーシングとは不特定多数の人に仕事を委託する仕組みです。発注から受注・納品を全てWeb上で完結できます。

案件の発注者と案件を請け負って業務を行う受注者に分かれ、クラウドソーシングサイトの仲介サービスを使用し、条件等の合意をした後、業務を開始します。ほとんどのクラウドソーシングサイトには発注者・受注者を互いに評価するシステムがあります。

この評価が高いほど発注者は信頼できる受注者に頼むことができ、受注者も発注者を判断して安心して仕事を請け負うことができます。

クラウドソーシングのメリットは、スキルに合わせて比較的短期間で報酬を受けとれることでしょう。

反対にデメリットとしては、相手のスキルや信用をはかりづらいことから、発注者も単価を高く設定しにくく、その結果として受注者は割安な条件で案件を受注しやすい傾向があります。

次に、クラウドソーシングにはどのようなサービスがあるのかを簡単にご紹介します。


・クラウドワークス

クラウドワークスは業界最大手のクラウドソーシングサービスです。2023年3月時点で480万人と業界最大の登録者数を抱え、プロ向けの高額案件から簡単なコーディング業務までスキルによって選択できる案件が豊富にあります。

クラウドソーシングを通じて案件を探したい場合は、まず登録しておくべきサービスと言えます。


・ランサーズ

ランサーズは、クラウドワークスと並んで人気を集めるクラウドソーシングサービスであす。

アプリ開発やWeb制作、広告の運用など案件の数・種類も豊富なため、自分のスキル・希望に合った案件を見つけやすい点がメリットとして挙げられます。

しかし、単価が安い案件が存在しているというデメリットもあります。


・Bizseek

Bizseekも人気のあるサービスの一つです。他のクラウドソーシングサイトと比べて手数料が安いと評判なサービスです。

ランサーズやクラウドワークスの場合、報酬額の約5%~20%が手数料として差し引かれますが、Bizseekなら5%~10%になります。

しかし、案件の保有数は前述の2つのサイトと比べると少ないため、並行して使用するのが良いでしょう。

収入を得られやすい案件の探し方

案件の探し方、案件獲得方法をご紹介しましたが、その内どの方法が収入を得られやすいのでしょうか?

こちらも「フリーランス白書2023」のデータをもとに見てみましょう。

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参照:フリーランス協会. 「フリーランス白書2023」. P18, 2023. 

「人脈・知人」が、最も収入を得られやすい案件の探し方になります。

2番目は、、ほぼ同率で「過去・現在の取引先」となり、3番目は「エージェントサービスの利用」となりました。

「WebやSNSなどの利用」や「クラウドソーシング」も、収入を得られやすい案件の探し方になります。

また、年度別に見てみると、「人脈・知人の紹介」においては、2019年には43.3%であったのが、2023年では33.6%と下がっています。

2019年は、エージェントサービスやクラウドソーシングといったサービスがあまり使われずに人づてに案件紹介をしてもらう場合が多かったことが推察されます。

エージェントサービスについては、2019年では6.8%でしたが、2023年は12.4%に増えており、より広く利用されてきているようです。

参照:フリーランス協会. 「フリーランス白書2023」. P19, 2023. 

フリーランスエンジニアが案件を探す・獲得する際の注意点

案件を探す・獲得する際にはどのような点に注意すべきなのでしょうか。

ご紹介する注意点は基本的なものも含まれていますが、意識することでよりスムーズに案件を見つけられ、案件獲得に繋がります。

基本だからといっておざなりにしないようにしましょう。

能動的に動くこと

先ずは、「能動的に動くこと」を意識してみてください。

フリーランスは受動的な姿勢では仕事を獲得することはできません。

前述の通り、案件の獲得方法は多くありますが、自ら積極的に動かないと、これらの方法を有効活用することができません。

初めから能動的に動くことはなかなか難しいかもしれませんが、フリーランスエンジニアとして成果を出している人も地道にコツコツと自分から動いた結果、現在の成果に繋がっているのです。

自分を低く見積もらない

フリーランスエンジニアとして活動を始めたばかりの方に多くみられるのが、自分のスキルや経験を低く見積もり、単価の低い案件を受注することです。

自分のスキルや経験で具体的にいくらの案件が受注できるかを把握しづらく、また実績もない状態だと、なかなか高単価の案件を獲得することは難しいと考えがちです。

そのためには、フリーランスエンジニアとして自分のスキル・経験の棚卸を徹底的に行いましょう。

自分のスキル・経験を明確にしてエージェントサービスなどのサイトを見ると、どれくらいの単価の案件が取れるかがわかります。

駆け出しだからといって極端に単価の低い案件には手を出さないようにしましょう。

案件単価以外に長期的に成長できるのかという視点も持つ

エージェントサービスやクラウドソーシングなどで案件を探していると、もちろん単価は高いに越したことがないため、つい高単価案件に目がいってしまいがちです。

しかし単価だけで仕事を選ぶことは、長期的にフリーランスエンジニアとして活動していく上では見直した方が良いでしょう。

フリーランスエンジニアは、個人のスキル・実績で仕事を獲得するため、常に自分で学ぶ姿勢を持ち、アップデートしていくことが案件を安定的に獲得し、また単価を上げていくために重要です。

 長期的にみてその仕事が自分の成長につながるのかという視点も持ちましょう。

業務範囲を明確にする

業務範囲については、案件を探しているタイミングでクライアントとしっかりと話し合っておきましょう。

業務範囲を曖昧にしたり、クライアントと認識を共有できていなかったりすると、後々大きな問題となることがあります。

業務範囲をきちんと決め、追加の作業が発生する場合にはいくらの追加料金が発生するのか。 こういった一つ一つの事柄を自分で確認し、クライアントと合意しておくことが、案件を獲得する際には重要になります。

まとめ

本記事では、案件の探し方や案件獲得方法について紹介してきました。

「人脈・知人の紹介」や「過去・現在の取引先」などさまざまな方法があるなかで、メリットやデメリットを考慮した上で最も自分に適している方法を見つけてみてください。

エージェントサービスを利用したいということであれば、一度SHIFTフリーランスにご相談してみてはいかがでしょうか。

SHIFTフリーランスは、SHIFTグループがプライムとして参画している独自案件をフリーランスエンジニア向けに紹介する唯一のプラットフォームサービスです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。