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フリーランスが支払うべき税金を徹底解説!目安はいくら?控除のポイントとは?税金の種類別計算方法と支払い時期も確認しよう

フリーランスが支払うべき税金や控除を分かりやすく解説

想像を膨らませる男性
会社員からフリーランスとして独立し、自由度が高くキャリアアップにつながる仕事をやりたいと考えている方は多いと思います。

フリーランスはどのような税金を支払うことになるのでしょうか。

所得控除を上手く活用することで手元に残る所得も増え時間の余裕も生まれます。

支払うべき税金や控除の活用方法について確認しましょう。

消費税の納税義務が免除される事業者とは

経費
消費税には納税義務が免除される事業者(免税事業者)の制度があります。

前々年の売り上げが1,000万円を超えない場合には免税事業者となり、消費税の納税が免除されるのです。

たとえば、個人事業主の場合、2019年の消費税の納税義務は2017年の課税売上高が1,000万円を超えている場合に発生します。

免税事業者になるかどうかは、基準期間の課税売上高により判定されるのです。

ただし基準期間(この場合2017年)の課税売上高が1,000万円以下であっても、特定期間の課税売上高が1,000万円を超えていれば納税免除になりません。

特定期間とはその年の前年の1月1日から6月30日までの6カ月間(この場合2018年1月1日から6月30日まで)を指します(個人事業主の場合)。

また新規開業から2年間は基準期間の課税売上高がないため、原則としてその課税期間の納税義務は免除されます。

消費税の免税事業者でも消費税は請求できる

免税事業者は消費税の納税を免除されているので、発注元に対しても消費税を請求できないと思われるかもしれません。

しかし免税事業者であっても消費税を請求することが可能です。

消費税を上乗せして請求しなければ、自分が仕入れの際に払った消費税を自己負担することになるからです。

消費税10%への引き上げが社会や経済に与える影響

社会保障と税の一体改革を実現するため、政府は2019年10月に消費税率を10%に引き上げました。

消費税は商品・製品の販売やサービスの提供などの取引に対して広く公平に課税される税金で、消費する者が負担しますが納付するのは事業者です。

1,000円の商品を購入した際の消費税10%=100円は消費者が支払いますが(購入金額1,100円)、消費税分100円は事業者(販売した側)が納税する仕組みです。

飲食料品など一定の品目について軽減税率8%が適用され、飲食業や食品を扱う小売店などの個人事業主がレジ対応に苦労しているというニュースもありました。

過去に消費税が引き上げられた際には駆け込み需要や物価上昇にともなう実質所得の減少などが問題となったため、今後の動向が注目されるところです。

インボイス制度の導入により法人化などの対策が必要に

消費税10%への引き上げにともない、2023年10月1日よりインボイス制度が導入されることが決まりました(正式名称は適格請求書等保存方式)。

インボイス(invoice)と呼ばれる帳簿と請求書等を保存する制度で、これが仕入れにおける税額控除の要件になります。

これまでも仕入税額控除の要件を満たすための制度はありましたが、消費税が一律だったため適用する税率を表記する必要はありませんでした。

この度の消費税法の改正では8%・10%の2種類の消費税率が混在しており、支出項目を正しく選別する必要があるのです。

インボイス制度では適格請求書発行事業者以外からの仕入れには仕入税額控除が適用されません。

フリーランスなどの免税事業者は適格請求書を発行できないので、取引先で仕入税額控除ができなくなってしまいます。

そのためフリーランスは2023年までに法人成りして課税事業者になるなどの対策が必要になります。

フリーランスとして活躍するために税制をしっかりおさえておく

美人で真面目そうな女性が冬の中を歩く
フリーランスになることで、これまで会社に任せきりだった納税関連の業務も自分自身で対応することになります。

フリーランスに関係のある税金や社会保険料には、消費税のほか所得税・住民税・医療保険料・介護保険料・年金保険料などがあります。

また、事業所得が290万円を超える事業者には事業税がかかります。

それぞれの税金や社会保険料についてみていきましょう。

所得税

所得税は個人の所得に対してかかる税金で、1年間のすべての所得から所得控除を差し引いた残りの課税所得に税率を適用し税額を計算します。

所得が多くなるほど税率が高くなりますが、控除が大きくなれば課税の対象となる所得が少なくなるので、所得税を低く抑えることができます。

住民税

住民税は道府県民税と市町村民税を合わせたもので市区町村が一括して徴収します。

地方自治体による教育や福祉・ゴミ処理・公共施設の運営などの行政サービスにあてられる税金です。

所得に応じて計算される所得割と各市町村によって異なる額を一律に課される均等割を合算した額となります。

健康保険料、介護保険料

医療保険はフリーランスになるとそれまで加入していた健康保険から、国民健康保険または国民健康保険組合へと切り替えることになります。

自営業者や退職者などが加入している国民健康保険は都道府県が運営しています。

保険料は自治体によって異なりますが、おおむね健康保険の2倍程度の保険料となるためフリーランスの方は負担を感じることが多いと思います。

名前がよく似ていますが、業界の組合が運営する国民健康保険組合は月額固定制です。

デザイナーやイラストレーター・ライターなどが加入できる文芸美術国民健康保険組合の場合、組合員1人月額16,900円 (医療分 13,800円、後期高齢者支援金分 3,100円)。

介護保険料1人月額3,600円(満40歳から64歳までの被保険者)となっています。

また任意継続という会社員時代に加入していた健康保険に2年間だけ継続して加入できる制度があります。

資格は資格喪失日の前日までに「継続して2ヶ月以上の被保険者期間」があることで、スタートアップ時には任意継続を活用するとよいでしょう。

年金


フリーランスになると厚生年金から国民年金に切り替えることになります。

公的年金は二階建ての構造になっており、一階部分は国民年金、その上に二階部分の厚生年金が上乗せされる形になります。

国民年金の保険料は物価や賃金の伸びなどに合わせた定額制で、2019年は月額16,410円ですが、まとめて前払いすると割引が適用されます。

20〜60歳まで全期間保険料を納めた場合、65歳からの年金支給額は国民年金で月額65,008 円、厚生年金で月額221,504 円となっており、156,496円の差があります。

月額65,000円の国民年金だけでは十分とはいえませんので、小規模企業共済やiDeCO(個人型確定拠出年金)を検討するとよいでしょう。

小規模企業共済は小規模企業の経営者などを対象とし、掛け金を1,000円から70,000円まで自由に設定することができ、65歳時や廃業の際に積立金に応じた共済金を受け取ることができます。

iDeCO(個人型確定拠出年金)は掛け金や運用方法を自分自身で決める制度で、掛け金は月5,000円以上から1,000円単位で決めることができます。

フリーランスが1年に支払う税金は結局いくら?


上記で紹介した各種税金やその計算方法からもわかる通り、フリーランスが1年の間に支払う税金の額は前年の所得や住んでいる地域・控除によって大きく変わってくるため、一概ににいえません。

ただ、それだと具体的な答えになっていないので、税金の支払い額の例をいくつか出してみました。

【年収500万円、年間の経費に50万円かかった場合のおおまかな税金支払額】

  • 白色申告の場合:1,254,000円
  • 青色申告の場合:997,000円

【年収800万円、年間の経費に100万円かかった場合のおおまかな税金支払額】

  • 白色申告の場合:2,240,000円
  • 青色申告の場合:1,984,000円

もちろん、上記の額はあくまでも一例なので、全ての人に当てはまるわけではありません。

ただ白色申告よりも青色申告の方が確実に節税できるということは間違いないでしょう。

フリーランスはどのタイミングで税金を支払えばよいのか

起業家のオフィスでデスクトップで詰め物をした封筒を開く
フリーランスが支払う主な税金は、所得税・住民税・健康保険料(介護保険料)・年金の4つです。

それぞれの税金の支払時期について、おおまかではありますがまとめました。

  • 所得税:翌年3月15日までに支払う(口座振替の場合は4月20日)
  • 住民税:6月・8月・10月・1月の4回に分けて1年分を支払う
  • 健康保険料(介護保険料):6月~翌年3月にかけて10回に分けて1年分を支払う
  • 年金:毎月

それぞれの支払いのタイミングをすべて把握するのは大変だと感じる場合は、口座振替で支払うことをおすすめします。

フリーランスはどのような節税が可能になるのか


これらの税金のベースとなるのは所得額です。

税制では「収入」は1年間に入ってくる収入(売上)の総額を指し、「所得」は収入から経費を差し引いたものを指します。

ほとんどの税金や社会保険料は所得に応じて金額が変動するのです。

所得税法には各納税者の個人的事情を加味するために所得控除制度がもうけられており、これを活用して課税所得を下げることで節税できます。

納付する税金の金額を決める確定申告


その年に得た所得に応じて納める税金の金額を決めるための手続きが確定申告です。

1月1日から12月31日までに得たすべての所得の金額を計算して、それに対する所得税を計算します。

2020年は2月17日から3月16日までの確定申告期間内に、その地域に住所等のある地域を管轄とする税務署に提出します。

確定申告を行うことによって納めすぎた税金が還付金として戻ってくることもあります。

今後のトレンドは電子申告(e-Tax)に


毎年、確定申告時期の税務署は大勢の人で大変な混雑となり、都心部の大きな会場に出張所などが設けられることもあります。

時間も労力もとられるため、インターネット上から申告することができる電子申告(e-Tax)が便利です。

今後の確定申告はe-Taxが増えると予想されます。

e-Taxを使用するには、まず所轄の税務署に電子申告等開始届出書を提出し、利用者識別番号を取得します。

利用者識別番号が取得できればパソコンやスマホでも申告することができます。

青色申告にチャレンジするべき

マークシートに記入する女性
確定申告には、白色申告と青色申告の2種類があります。

白色申告は収支を単純に計算する「単式簿記」を使用し、事前届出の必要もない簡便な申告方法です。

青色申告は青色申告承認申請書を一定の期間内に所轄税務署長に提出する必要があります。

それぞれの項目(勘定科目)に分けて取引の金額を記録する複式簿記を選択することで、最大で65万円の特別控除を受けることができるのです。

また赤字を3年間にわたって繰越しできるなどのメリットがあります。

フリーランスに最低限必要な控除の知識


所得控除は10種類ほどあります。主な控除についてみていきましょう。

基礎控除

要件がなく誰でも受けることができるもので、フリーランスの場合は38万円が控除されます。

青色申告特別控除

青色申告を行った人が対象となり、簡易簿記・現金式簡易簿記の場合は10万円、複式簿記の場合には65万円が控除されます。

医療費控除

納税者本人または納税者と生計を同じくする配偶者やそのほかの親族のために医療費を支払った場合に受けることができます。

控除額は、支払った医療費の合計額-支給された保険金(入院費給付金・高額療養費・出産育児一時金など)など-10万円(総所得金が200万円未満の場合は総所得の5%)となります。

社会保険料控除

納税者本人、または納税者本人と生計を同じくする配偶者、そのほかの親族の社会保険料(健康保険や国民年金、厚生年金保険)を支払ったときに受けることができます。

控除額はその年に支払った社会保険料または公的年金等から差し引かれた金額となります。

小規模企業共済等掛金控除

納税者が小規模企業共済法が規定する共済契約に基づく掛け金などを払った場合に受けられます。

控除額はその年に支払った掛金の全額になりますので、月70,000円を掛け金にした場合、70,000円×12カ月=840,000‬円を所得から減額することができます。

生命保険料控除

納税者本人が生命保険料や介護医療保険料・個人年金保険料を支払った場合に一定の金額の所得控除を受けることができるもので、控除額は最大で12万円となります。

配偶者控除

幸せな夫婦
納税者本人に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合に、5つの要件を満たすことで最大38万円の控除を受けることができます。

  1. 民法の規定による配偶者である
  2. 納税者と生計を一にしている
  3. 年間の合計所得金額が38万円以下(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  4. 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていない、または白色申告者の事業専従者でない
  5. 控除を受ける人のその年における合計所得金額が1,000万円以下

その年の12月31日現在の年齢が70歳以上の人の場合は最大48万円の控除を受けることができます。

また内縁関係の人は上記の条件を満たしていたとしても該当しないため注意しましょう。

扶養控除

納税者本人に所得税法上の控除対象扶養親族となる人がいる場合に、4つの要件を満たすことで最大63万円の控除を受けることができます。

  1. 配偶者以外の親族(6親等内の血族、または3親等内の姻族)、都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人
  2. 納税者と生計を一にしている
  3. 年間の合計所得金額が38万円以下(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  4. 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていない、または白色申告者の事業専従者でない
  5. 扶養親族の年齢・同居の有無などによって細かく規定があり控除金額が変わるため、詳しい額について知りたい場合は市役所に問い合わせることをおすすめします。

地震保険料控除

納税者本人が地震や津波で損害を被った場合に備えた地震保険の保険料を支払った場合に、最大5万円の控除を受けることができます。

気候変動などの影響で自然災害が増える傾向にありますので地震保険を活用するとよいでしょう。

寄付金控除

納税者本人が国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対して「特定寄附金」を支出した場合に所得控除を受けることができます。

ふるさと納税は寄付金控除のひとつです。

控除額は「その年に支出した特定寄附金の額の合計額」か「その年の総所得金額等の40%相当額」の2つのうち低い金額-2,000円となります。

そのほかに雑損控除・寡婦(寡夫)控除・勤労学生控除・障害者控除があります。

また日本国内に住所などがない非居住者の場合の所得控除は基礎控除・寄附金控除・雑損控除のみとなります。

控除を上手く利用して賢く税金を払おう

成功を掴んだ男性
消費税法の改定にともないフリーランスに関係する税制も変化しています。

制度を正しく理解し、控除を上手に活用してワークライフバランスのとれた生活をおくってください。

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