ITプロパートナーズの案件内容や評判は?登録後の流れや手数料も紹介!フリーランスにとってのメリット・デメリットとは
「ITプロパートナーズ」というサイトがあります。株式会社ITプロパートナーズが運営しているサイトです。
2019年11月末現在で17,000人のフリーランスエンジニアが登録し、1,500社の企業がクライアントとなっています。
現実問題として「仕事と収入がいつ途切れるか」という不安は、フリーランスにとって切実な悩みでしょう。
その悩みに向き合い、解決へのアプローチを模索するサイトが「ITプロパートナーズ」です。
サイト内で扱われる案件・手続き・金銭的条件などの他、関係者からの評価や優位性などをまとめて解説します。
サイトが目的としている事
このサイトは企業とITエンジニアとのマッチングを通じてフリーランスの自立をサポートするという理念の下に運営されています。
2016年6月に経済産業省はIT人材の動向について、その不足が中長期的な重要課題であると公表しました。
同時にIT人材の流動性を高める事の必要性についても報告されました。
そのような背景を踏まえると、ITプロパートナーズというサイトの存在意義が鮮明に見えてきます。
案件内容・報酬など仕事の土台となる情報を、フリーランスや起業を目指す方々に「指針」として提供する事が目的だからです。
ITプロパートナーズの概要
対象者
ITプロパートナーズはフリーランスエンジニア向けのサイトです。対象者を具体的な例で示します。
- 会社の仕事をしながら、副業としてエンジニアの仕事がしてみたい。
- 常駐型でフルタイムの案件に参加すると自分のやりたい事ができない。
- 起業して、事業が安定軌道に乗るまでの間の収入を必要としている。
以上のような事情を抱えている方々に向けて、働きやすい環境と具体的なソリューションを提供してくれます。
起業家が完全に一本立ちするまでの間のサポーター役を担っているといえるでしょう。
仕事の見つけ方
例えばフリーランスの方が仕事を見つけようとする場合、次の方法が考えられます。
- クラウドソーシングへの登録
- イベントへの参加によるクライアントとの接触機会の模索
- エージェントの利用
ITプロパートナーズを利用した場合、次のような具体的なアクションが展開されます。
- 経験豊富なエージェントによる面談
- それぞれのエンジニアの適性に応じた案件の紹介
- データベース化を通じたスカウティングの支援
ビジネス・マッチング
換言すると「収入基盤を求めるフリーランス」と「システム構築の為、優秀な人材を募りたい企業」とのマッチングの為のサイトです。
企業の立場からは「独立した」もしくは「独立可能なスキルを有する」人材に仕事を任せる事ができます。
ITプロパートナーズの利用者の声
このサイトがどのように評価されているかは大変気になるところです。実際に利用したエンジニアの方たちの声を要約してみましょう。
- クライアントとの交渉・調整がきめ細かく進められているので高単価の案件が多い。
- 又、それはエージェント(コンサルタント)の丁寧な対応を生む元になっている。
- 週2日・3日といった短期型案件の数が豊富。
- リモートワークが可能な案件もあるので働きやすい。
- 新興のベンチャー企業も多く新しいテクノロジーを学ぶ機会も増え、自分の成長に繋がる。
- 立ち上がったばかりの企業の仕事はとにかく面白くて、挑戦意欲を掻き立てられる。
- 優秀なCTOや仕事仲間と巡り会えたりするので大いに刺激を受ける。
- エンジニア以外にマネージャーとしての仕事もあり、貴重な経験ができる。
以上のような好印象が数多く綴られています。
ITプロパートナーズのクライアントの声
一方で、エンジニアを受け入れたクライアント企業側の評価も把握しておく必要があります。
フリーランスエンジニアの方々の立場からすると実は最も気になるのはクライアントからの評価ではないでしょうか。
- 常駐ではなく一定期間だけエンジニアを確保したい、という当社側のニーズに対応してくれる。
- スキルレベルの高いエンジニアが多いので継続的に依頼できる。
- クオリティ重視のプロジェクトにぴったりフィットする。
- 対応が早い。即戦力となる人材をすぐ紹介してくれる。
- エージェント(コンサルタント)の方々も優秀で、依頼する側のニーズを正確に掴んでくれる。その為ミスマッチがない。
- 正社員雇用に行き詰まった時に救いの手を差し伸べてくれる。
- 当社側のプロパー社員に不足しているスキルを充足してくれる。それはプロパー社員の成長にも寄与するものである。
- 実務に於けるアウトプットが迅速。
- 「ITPRO CROWD」というサービスを通じて、最適の人材による開発チームの編成から請け負ってくれる。
- 当社のようにリソース不足に悩む企業にとっては、画期的なビジネスモデルの提供であると受け止めている。
総じて好評価が目立ちますが、敢えて厳しい反応を示すクライアントもありました。
- 個人の資質にもよるがプロジェクトチーム形式の場合、フルタイムでない事によってチームの和が保てないケースがある。
エンジニアとしてのスキルと共に、不協和音を生まないコミュニケーション能力や対応力が求められると認識しておくべきでしょう。
案件内容
ITプロパートナーズというサイトは、「週2日から働ける」をサービスメリットとして掲げていますが、中には週1日勤務という案件もあります。
実際に提供されている案件の内容については、個別の要素ごとに分類して解説しましょう。
勤務形態
常駐の他に一部リモート又はフルリモートという形態もあり、リモートは全体の案件の内15%程度を占めています。(2019年11月末現在)
形態に関しては常駐からスタートし、一部からフルのリモート型へ移行するクライアント企業もあるようです。
エンジニアのスキルを把握し、一定の信頼関係を築いてからの移行を図るわけですから合理的なやり方といえるでしょう。
職種
2019年11月末現在の募集案件数を職種別に見ると、エンジニアに対するものが約1,250件に対しデザイナーが約250件、プロデューサーが約140件です。
中には、CTOやその補佐の募集も見受けられます。
勤務日数
エンジニアの全案件約1,250件の内、勤務日数の中心は3日で600件あり、2日も100件、1日勤務も30件近くあります。
開発言語
エンジニアの方々にとって言語は重要なポイントです。全ての言語に対応できるわけではなく、得手・不得手もあるでしょう。
必要とされる主な開発言語を、種類別・案件数別にまとめると次のようになります。(単位:案件数、2019年11月末現在)
- PHP、Javascript=約250件
- Ruby=約150件
- Python、PM、AWS=約100件
- Go、C#=50件以下
やはりPHPとJavascriptのニーズが高くなっている事がわかります。
報酬(手数料)
最も大切な要素である報酬のレベルについて、勤務日数別にまとめました。金額は2019年11月末現在のものです。
- 1日:28件の内、10万円以下16件。他は10万円代。
- 2日:87件の内、47件は20万円代。30万円代が30件。60万円のCTO募集が1件。
- 3日:598件に対し、30万円代224件。40万円代278件。50万円超も73件。
- 4日:216件の内、40万円代36件。50万円代109件。60万円超は53件。
- 5日:60万円代160件。70万円代66件。80万円超が32件。
フルタイムでなくともかなりの高額報酬が望めるようです。
福利厚生制度
会社組織とは異なり一人で全てを賄なうフリーランスにとって、悩みの種の一つはバックヤード(管理系業務)の仕事。
その点、ITプロパートナーズには税金や保険など福利厚生制度の一環として各種の支援プログラムがあるのです。
このプログラム・パッケージは「ITプロトータルサポート」と名付けられています。
カバーする分野も広く利便性の高い制度で、フリーランスの方々には心強い味方となるでしょう。
税金関係
記帳や確定申告などを代行してくれる会計事務所の紹介、税理士による無料相談などのサポートを受けることができます。
保険
損保・生保のほか、訴訟や紛争に備えた弁護士保険などの保険サービスを受ける事も可能です。
資金計画
病気やケガで働けなくなるリスクに備えておく事も、フリーランスには大切です。
所得補償制度、事業資金の借り入れや退職金支給を想定した小規模企業共済制度などの制度を利用する事ができます。
廃業せざるを得なくなった場合に必要となる資金の調達にも利用できる制度です。
賃貸物件
出張時の利用や複数拠点での活動などの為、家具家電が設置された賃貸物件の斡旋サービスもあります。
又、レンタルオフィスやコワーキングスペースなどの紹介を受ける事も可能です。
新しい形態の働き方に対応したもので、出張先での家事代行サービスなどにも対応しています。
語学研修
ビジネス英語の能力向上を図りたい方に向けた英語のコーチングプランも開発されました。マンツーマンのレッスンが基本です。
リスクマネージメント
自動車事故や高額な生命保険などのトラブルに対するコンサルティングです。ファイナンシャルプランナーによる対応となります。
登録後の仕事の流れ
ITプロパートナーズへは、Web上で簡単に無料登録する事ができます。ここでは登録した後の流れについて解説します。
カウンセリング
担当エージェントとの面談がセットされ、職歴や仕事に対する要望事項などについてインタビューされます。
希望する仕事とのマッチングの為には、ワークスタイルやキャリアプランなどについても率直に伝えておく事が大切です。
企業面談
ITプロパートナーズからの推薦を得て、企業担当者との面談に移行します。スキルシートを事前に提出する事が必要です。
同時に担当エージェントを通じて企業側に対しアピールポイントなどが伝えられます。
契約締結
内定を獲得できたら契約締結へと進みます。報酬・勤務日数などが決められます。同時に秘密保持契約も結ばれるのが一般的です。
アフターケア
仕事が開始されてから、仕事の内容・担当エージェントによる職場環境などについてのフォローアップがなされます。
フリーランスにとってのメリット
フリーランスエンジニアとして、ITプロパートナーズを利用するメリットとは何でしょうか。
利用者の声を集約してみるといくつかのポイントが浮き彫りになりました。
多くのメリットが挙げられていますが主な点は次の通りです。
- 本来、自分で仕事を見つけなければならないが、このサイトを利用すれば自分の望む案件を探す事が比較的容易にできる。
- エージェントとのカウンセリングを通じて自分の適性を見極められる。
- 並行的に複数の案件を経験できる。それは自分のスキルアップに直結する。
- クライアントとの条件交渉を自分で行う必要がない。契約締結後もサポートされる。
- 自分以外の優秀なエンジニアとの交流の機会がある。
- 確定申告や納税・保険契約など、ふだん馴染みのないバックヤードの仕事までサポートしてくれる。
- 高額案件が多い。
フリーランスにとってのデメリット
デメリットという表現は不適切かもしれません。「念頭に置いて、常に意識すべき点」と解釈してください。
- カウンセラーその人との相性が滑らかでない場合もある。
- 高額案件が多い事の裏返しで、高いクオリティが求められる。
- 短期間で成果を上げなければならないプレッシャーがある。
- 社員ではないので、仲間のサポートを仰げない。
- 福利厚生制度はあるが、健康診断や人間ドックまではカバーされない。健康管理はあくまで自己責任となる。
相性の問題は、人間である以上いつでも有り得る事。そんな場合は思い切って別のカウンセラーに代わって貰うのも一つの方法です。
仕事を円滑に進める為でしたら、決して失礼にはなりません。
まとめ
フリーランスとして働くという事は、生活の糧を得るといった直線的な実利だけを求めるものでは決してありません。
エンジニアとしてのスキルアップやフリーランスとしてのサービスレベルの向上にも資するものです。
そのライフスタイルは、仕事量をコントロールする事で家族と触れ合う時間を増やし育児や介護との両立をも可能とします。
スキルさえあれば年齢は問われませんから体力の続く限り仕事を続ける事ができるのです。
働きながら勉強する時間を確保する事もできるでしょう。
ITプロパートナーズは、成長意欲の高い方・向上心の持続する方には最も適したサイトです。
それはこれまでの利用者やクライアント企業の責任者など多くの関係者からの好意的な評価で証明されています。
上手に利用して、エンジニアとしての質の高い仕事と充実したプライベートライフ実現の為の一助としてください。