奥が深いエディタの世界



プログラマーやエンジニアにとって非常に身近な存在である「エディタ」

ソースコードを記述・編集する際に役に立つソフトです。

基本的には「テキストエディタ」ですが、ソフトウェアによって様々な機能や特徴を持っています。

エディタとしては「Sublime Text」や「Atom」、「Brackets」、「Visual Studio Code」といったところがメジャー。

どのソフトも「テキストを編集する」というのが大きな目的でありメインの機能だということは共通しています。

しかし、それぞれ独自の機能や強みを持っており非常に奥が深い世界だといえるでしょう。


エディタを使いこなして開発の効率を上げる



エディタは非常に多くの製品がリリースされていますが、どのエディタにも共通していえる事実があります。

それは「エディタを使いこなせれば開発の効率が上がる」というポイント。

コード補完機能やシンタックスハイライトなどの機能面はもちろんのこと、統合開発環境では実現できない「軽さ」はエディタならではといえる強みです。

統合開発環境ではなくあえて「エディタ」を使うのであれば、IDE使用時以上に効率良く開発を進められなければ意味がありません

とはいえ、多くのエディタは「使いこなす」ことを意識せずとも効率良く開発・コーディングができるものが多く存在しています。

そして今回の記事で注目するエディタは、特に「軽さ」が特徴的なエディタです。


NotePad++に注目



今回の記事では「NotePad++」というエディタに注目していきます。

NotePad++は、オープンソースで開発が進められているエディタ

シンプルでありながら、コーディングしやすくなるよう様々な工夫が凝らされているエディタです。

文書編集機能を提供するライブラリであるScintillaをベースとしてC++で開発されているのも特徴の1つ。

今回はNotePad++のインストール手順はもちろんのこと、基本的な使い方を初心者の方向けに解説していきます。

また、NotePad++の口コミや評判もチェックしつつ、なぜ数あるエディタの中からNoetePad++が選ばれるのかという理由もチェックしましょう。

そして、NotePad++でPythonを実行する方法についても解説いたします。


Windows用エディタである



最初に押さえておきたいポイントがNotePad++はWindows専用エディタであるということ。

Macでは利用できないので注意してください。

逆にWindowsでは使えないMac専用エディタでは、CotEditorなどが人気です。

Macユーザーの方はCotEditorなどを試してみてはいかがでしょうか。


NotePad++の特徴



NotePad++はシンプルなエディタですが、それ以外にも特徴を持っています。

  • 軽量
  • タブ機能
  • プラグインでカスタマイズ可能

上記3つの特徴を1つずつ解説いたします。


軽量

NotePad++は「軽さ」が大きな特徴といえるエディタです。

軽量で動作も軽快。

サクサクとストレスフリーな環境でプログラミング・コーディングを行えるでしょう。

実行速度も早く、プログラムサイズも少ないという特徴を持っています。


タブ機能

NotePad++はタブインターフェースを採用しています。

これにより、複数ファイルを同時に編集・確認したい際にタブを切り替えるだけでチェックが行えるようになっており便利です。

1つのウィンドウで複数ファイルを開くことができるので、ウィンドウの数が増えて画面が散らかる心配もないといえるでしょう。


プラグインでカスタマイズ可能

NotePad++は、他のメジャーなエディタ同様プラグインに対応しています。

プラグインを導入することで、自分好みのエディタへカスタマイズ・拡張することができるでしょう。

HTMLやCSSの構文チェック機能を追加などでき、様々なプラグインを導入することができます。

プラグインを自作してしまうなんてことも可能です。


NotePad++のインストール手順を紹介



では早速、NotePad++をパソコンにインストールしていきましょう。

インストーラのダウンロードから実際にインストールするまでの流れを、1ステップずつ紹介していきます。


インストーラのダウンロードは公式サイトから

NotePad++の公式サイトは英語です。

公式サイトの「Download」からバージョンを指定してダウンロードすることができます。

NotePad++ – Download(英語公式サイト)

何か特別な理由や目的がない限り、基本的に最新版をダウンロードすれば問題ありません

バージョンを選択すると、32bit、64bitそれぞれに「Installer」、「zip package」、「7z package」、「minimalist 7z」と4種類が選択できます。

自分の使っている環境に合わせて32bitか64bitかを選び、お好きなファイル形式のものをダウンロードしてください。

今回の記事では「Installer」を前提に解説を進めていきます。


実際のインストールの流れ



インストーラがダウンロードできたら、早速実行してみましょう。

インストーラが起動したら、画面の指示に従ってインストールを進めていきます

特段複雑な操作はないので安心です。

インストールするコンポーネント選択画面に関しては、必要に応じてチェックを付け外ししましょう。

デスクトップにショートカットアイコンを作成したい場合は「Create Shortcut on Desktop」にチェックを入れるのをお忘れなく。

その後も画面の指示に従っていけば、インストールが開始されます。


インストール完了後のプラグインアップデート画面



インストールが完了したら、プラグインのアップデート画面が表示されます。

「Update selected」を選び、アップデートを行いましょう。

もちろんネットワーク環境がなければアップデートは行えないので注意が必要です。

その場合は「Cancel」をクリックしてください。


アップデートが終了したら再起動してインストール完了

アップデートが終了するとNotePad++の再起動確認ダイアログが表示されます。

「はい」を選択してNotePad++を再起動してください。

無事起動したら、NotePad++のインストールは完了です。

NotePad++の基本的な使い方



それでは、NotePad++を実際に使う基本的な操作などを紹介します。


シンプルで使いやすい

NotePad++は画面レイアウトも非常にシンプルで使いやすいエディタです。

Windowsユーザーであれば特に悩むことなく操作が行えるでしょう。

ウィンドウ上部には各機能をワンクリックで呼び出せるボタンが配置されているため、直感的に操作可能です。


テーマの変更



NotePad++はテーマ変更機能を搭載しています。

デフォルトでは白背景のNotePad++。

これをいわゆる「エディタっぽい」黒背景にするためには「設定」から「スタイル設定」を開きましょう。

「テーマを選択」という項目があるので、クリックして好きなテーマを選択します。

Sublime Textなど他のエディタでも有名な「Monokai」などもあるので、自分がコーディングしやすいテーマに変更するといいでしょう。


フォントなどを変更する

同じスタイル設定の画面から、フォントやフォントサイズなどの変更も可能です。

太字や斜体、フォントサイズなどを自分の見やすいものに変更すれば、より開発効率を向上させられるはずです。

フォントに関しては、ネット上でフリーのプログラマー向けフォントなどをインストールしてもいいかもしれません。


マクロ

NotePad++には特定の操作を記録できるマクロ機能を搭載しています。

「マクロ」を選び「記録の開始」をクリックしてから、記録させたい動き・操作をしてください。

記録する動作が完了したら「記録終了」をクリックし「記録したマクロを保存」します。

その際、マクロの名前やキー割り当てができるので、適宜設定しておきましょう。


NotePad++はテキストハイライト対応



エディタであれば当たり前・基本的な機能かもしれませんが、NotePad++はテキストをハイライトしてくれます。

言語に応じて構文強調やコードの折り畳み、オートコンプリート機能などを有しているエディタです。

快適に、直感的に、そして効率良くコーディング作業を行うことができるでしょう。


NotePad++の豊富なプラグイン



既に記事中で触れたとおり、NotePad++はプラグインを追加して機能を拡張していくことができます

今回の記事では「NppFTP」と「HTMLTag」という役に立つプラグインを2つピックアップしました。

1つずつ簡単に紹介していきます。


NotePad++をFTPクライアントにする「NppFTP」

HTMLファイルをよく触るエンジニアの方は、FTPクライアントも触る機会が多いという場合が少なくありません。

NppFTPを導入すれば、NotePad++にFTPクライアント機能を追加することができてしまいます。

FTPはもちろんSFTPなどにも対応しているので安心。

サーバー上のファイルをダウンロードして編集し、上書き保存すると自動でアップロードまでしてくれるという非常に便利なプラグインです。

画面レイアウトも見やすいため、操作もしやすいでしょう。


HTMLファイル編集に役立つ機能をまとめて追加できる「HTMLTag」

HTMLTagというプラグインは、HTMLファイルを触る際に役立つ機能が包括されています。

タグの終了位置を即座に示してくれたり、タグ内のテキストを一括選択したりなど、地味だけれど便利で嬉しい機能を搭載。

HTMLファイルを触るエンジニアの方であれば導入しておいて損はないプラグインです。


NotePad++でPythonを実行する



さて、実は少し作業すればNotePad++から直接Pythonを実行することが可能です。

そのためには.batファイルを作成し、適切なコマンドを記述しましょう。

.batファイルができたら、NotePad++の「設定」から「ファイル名を指定して実行」を開きます。

ここで.batファイルが実行されるように記入して「登録」ボタンをクリック。

任意のショートカットキーを設定できるので、自分の好きなように設定しましょう。

この作業が完了すれば、設定したショートカットキーでPythonを実行できるようになります。


NotePad++は高い評価を受けているエディタ



NotePad++は、エンジニアたちから非常に高い評価を受けているエディタです。

Stack Overflowによる人気調査によると、2015年には1位に輝いた実績の持ち主。

2018年には3位に食い込んでおり、安定して高い人気・指示を得ているエディタだといえます。

また、「SourceForge Developers Choice Award for Best Developer Tool」を2回受賞

名実共に高い人気・評価を受けているエディタです。

軽くサクサクと動作するということや、更新も積極的に行われていることを高く評価する声も目立ちます。

また、特にHTMLの編集に便利という声が多いです。

数のHTMLファイルを並行して編集する際にタブ機能が非常に役に立つという評価を受けています。


NotePad++は軽量ながら使い勝手のいい高機能エディタである



今回の記事ではNotePad++に注目してきました。

NotePad++は非常にシンプルな画面で、プログラミング初心者の方でも取っ付きやすいエディタです。

しかし、そのシンプルさ・使いやすさとは裏腹に便利な機能を数多く有しているエディタでもあります。

動作が軽快なため、サクサクと気持ちよく、楽しみながらコーディング・プログラミングが行えるでしょう。

プラグインを導入して機能を拡張すれば、より「自分好みのエディタ」にカスタマイズすることも可能です。

ぜひ、NotePad++を使いこなして開発の効率を向上させていきましょう。

開発効率が上がれば、その分他の作業やタスクに割り当てられる時間が多くなります。

プライベートな時間の確保にも繋がるかもしれません。

ぜひ「エディタなんてどれも同じ」とは考えることなく、自分にとって使いやすいエディタを存分に使いこなしてください。


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