はじめに



SIer系のエンジニアで働いていると、業務と収入が釣り合っていないのではないかと疑問に感じることがあるかもしれません。

もっと自分にあった働き方があるのではないかと焦ることもあるでしょう。

SIer系のエンジニアであれば常駐先で仕事を請け負うことになるので、トラブルが発生することも多いです。

そこで重要なのは、ビジネスパートナーとして契約すべき相手です。

ビジネスパートナーは何を基準にして選べば良いのでしょうか。自分の要望に合ってさえいればそれで良いのでしょうか。

もしかすると思いがけないパートナーとの出会いが、人生を一変させるかもしれません。

選び方を間違えれば、人生は暗転してしまうかもしれません。

このページを読むことで、SIer系フリーランスエンジニアに必要なパートナーの探し方や契約方法、また契約書の書き方まで知ることができます。


パートナー契約とは?

契約書へのサイン


個人でプロジェクトを完結するのではなく、法人同士や個人と契約を交わして一つのプロジェクトに2人以上で携わるのがパートナー契約です。

一般的には法人企業とパートナーシップを締結し、タスク案件などの小さい業務を受けたり、長い期間にわたる大きな契約を締結するパートナーとの協力関係の事業だと幅広く解釈されています。

フリーランス仲間をパートナーとする比較的小さな事業の契約を個人間で交わすこともパートナー契約とされるので、SIer系エンジニアの案件にはいろいろあります。


どんなパートナー企業があるの?

フリーランスの人脈


SIer系のエンジニアの業務形態はピラミッドや建設現場に例えられるように、頂点に立つクライアントから仕事を受注する元請け企業があります。

そこから2次請け・3次請け、大きなプロジェクトになると4次請けなど、下層にいくにしたがって報酬も下がっていきます。

それらの頂点に立つのがユーザー系・メーカー系・独立系・外資系などのSIer企業です。

成り立った経緯からもそれぞれの特徴や強みなどがあります。


パートナー企業の選び方とは?



とはいえ、自分にあったビジネスパートナーを見つけることが、ピラミッドの階段を登っていける近道ともなる最善の方法です。

どのようなパートナーと契約を締結するのがキャリア形成のメリットになるのか、自分とパートナー企業との相性なども交えて考えてみましょう。

自分に合っている、とは単に仕事がしやすい相手か否かだけでなく、自分の将来を明るく照らしてくれるかという観点で考える必要があるのです。


人脈を築けるのはパートナー契約の魅力

セキュリティエンジニア


フリーランスとして活躍するために一番必要なことはパートナーや人脈です。

プログラミングなどはいわば作業なので逆に外注するなども可能となりますが、自分が本当にフリーランスの事業者として独立するためには仕事や業務をとってくる能力が必要です。

法人企業などとも太いパイプを築ける可能性があり、それが一箇所とは限りません。

これこそがパートナー契約の最大のメリットでもあります。

たとえ常駐先の中小企業でも、優秀な人材が業務にあたっていることもありますし、学びはたくさんあるはずです。


不安要素が逆にメリットになることも

チャレンジに変えていく

コーディングするプログラマー


大企業のリストラや早期退職者の募集など、将来が約束されていたはずの職場が、現在では先行きが不透明な部分がエンジニア界隈だけでなく問題視されています。

では、フリーランスは不安定だといわれる側面の背景にあるものは一体何なのでしょうか。

安定しているように見える自分の勤め先が他と比べて月給があまりにも低い場合を想像してください。

いつまで現場のプログラミング作業だけで仕事を続けていけるか不安になるものです。

フリーランスとして業務をこなすことにより自分が事業者になり、会社に振り回されない能力や経験が自分に身についていきます。

不安要素よりもメリットに目を向けることの方が大切ではないでしょうか?

まだフリーランスとしてのビジョンが見えていないのであれば新しいことにチャレンジすることで道が開けるでしょう。


継続して仕事を受けることへの不安

IT業界は常に人手不足の状態にあり、企業はエンジニアを確保したがっています。

そのためSESなどのエージェントに登録しているパートナー企業も多いのが現状です。

自分に合った条件のパートナーと契約を締結することで、業務を提供してもらい仕事量を担保することができます。

また、自分とパートナーとの信頼関係を築くことにより報酬アップなどを交渉することもでき、継続して仕事を受注することも可能です。

それらの経験が個人の看板を大きくしてくれるので、将来を見据えると不安よりも役立つことが大きいといえます。


フリーランスエンジニアが契約すべき相手とは?



フリーランスという立場にたつと、契約をするべき相手を見極めることは大切です。

肝心の常駐先がブラックだったり、環境が自分に合わなければでは元も子もありません。

ピラミッドの頂点企業など希望のパートナーにたどり着くためにも、今の自分と照らし合わせて慎重に検討してみましょう。

次はパートナーとして契約するべき法人企業やメリットなども解説します。


安定のユーザー系、メーカー系企業

エンジニアの仕事をピラミッドに例えることが多いですが、元請けはその頂点の企業です。

大抵の場合はNTTや富士通など、社名は誰でも聞いたことのあるほどの知名度を誇っています。

開発も自社で行なっている企業もありますが、プログラミングを書く業務が少ないことや、報酬が高いことなどもあり一番人気があります。

最先端の技術や開発力などを駆使した大手ならではのプロジェクトに関わることができれば、自分の名刺がわりになるかもしれません。

是非ともパートナーとして契約してみたい企業ですね。


ユーザー系、メーカー系と契約することのメリット

高収入で安定しやすい

大きなプロジェクトに関わることができる

名刺がわりになるキャリアを獲得できるかも

プログラミングの仕事が少ない

メリットも大企業ならではで、安定感があります。


先進性のある独立系企業

女性プログラマーを横から撮影した写真


メーカー系やユーザー系でもない独立系の企業の中には、下請けだけでなく元請けもこなす企業が見受けられます。

独立系は中小企業に多いのですが、先進性のある会社なので伸びしろも多く注目されています。

これからキャリアを伸ばしていきたいエンジニアにはとくに人気で、もしかすると将来有名になる会社が埋もれているかもしれません。

独立系企業をパートナーにすることが先物買いになるかもしれません。

早い段階でパートナーになっていれば、会社が成長した暁には大きな職を任される可能性もあります。

あなたが関わったプロジェクトが大きな成果を生み出すことができれば、フリーランスとしての肩書きにも箔がつくかもしれません。


独立系企業のメリット

大小に関わらず、独自のシステムを開発している

これから伸びてくる企業が埋もれていることがある。

下請けの業務が少ない

社長のアイデアなどでのし上がってきた企業もあるので、システム開発からプログラミングまで自社で行なっている企業もあります。

ただし、中小企業が多いので将来が約束されているとは限りません。

その代わりポテンシャルを秘めているのは確かです。

自分にあったパートナーを選ぶ

エンジニア 面接


パートナーが大企業であれば高収入で安定感などはあります

一方でスキルの面で不安があったりマネジメントの経験不足など、もっと経験を積みたいと考えるエンジニアも多いと思います。

大きくなくても自分にあったパートナーと契約したい人に向けて、いくつかのポイントを紹介していきます。


新規のプロジェクトを多く立ち上げている企業

ある程度スキルがあれば新規のプロジェクトを多く立ち上げている企業を狙ってパートナー契約するのもおすすめです。

小さいプロジェクトから始まり、それが大きくなるまで関われることは一つの事業の経過を間近で経験できるチャンスです。

あなたのスキルアップに大きく貢献してくれるでしょう。


プログラミングを優先したい人には2次請け企業

2次請けの企業は現場の仕事が多く、プログラミングの仕事に特化しているため、そういったスキルアップを計るには最適なパートナーといえます。

自信をつけていけば、いずれ元請けや独立系を視野に入れることができます。

今まで3次請けの企業で業務を行なっていたエンジニアは、2次請け企業とパートナー契約するのも狙い目ではないでしょうか。


ステップアップを優先するならリーダーのいる現場

CTO 代表 会社 役員


常駐先に行ってはみたものの、エンジニアが自分一人しかいないという現場もあります。

せっかくステップアップしたいのにシステムの保守だけに従事するという案件に遭遇するケースもあるでしょう。

チームリーダー格のエンジニアが他にいれば情報交換もでき、スキルの上達も早くなるので積極的に契約しましょう。


自分とパートナーとのマッチング

自分がもっと経験を積むことを優先しているのか、それよりも収入を優先しているのかなどでパートナー企業との相性を考えることが大事です。

もちろん両方あれば最高のパートナーとなることは間違いなしですが、あまり欲張りすぎても契約先が見つからないこともあります。

「仕事量は多くても、たくさん仕事をこなしたい」「プログラミングは書けるから、もっとマネジメントを優先したい」

優先順位を決めてパートナーを探すことがおすすめです。

自分が何を優先しているのかを明確にしておかないと、営業に相談しても良い答えはかえってこないかもしれません。


契約書の書き方

契約書へのサイン


パートナーとの契約書の書き方として、締結をする前に大事な内容が書かれているのか確認をしておく必要があります。

わからないことなどがあれば、その場でハッキリさせておいた方が「そんなのは聞いていなかった」など後々のトラブルになりにくいので事前にチェックしましょう。


報酬や契約期間の確認

報酬といっても、月報酬・日報酬、・時間報酬などの手段があります。

月報酬であれば安定した収入を得ることができますが、日報酬だったり時間報酬であった場合は自分が思っていた報酬とのズレがあるかもしれません。


契約期間が自動更新なのか

パートナー契約の利点として、自分の気に入らない常駐先であれば更新時期に契約を終了することを選ぶ権利が与えられます。

そのためにも契約の更新の時期もしっかり確かめる必要があります。

自動更新になっていて更新時期を知らないと思った通りに辞めることができなくなることもあるので注意が必要です。


禁止事項や損害賠償

ネットワークセキュリティ


秘密保持などの禁止事項も定められている場合は、損害賠償の責任を負わないためにもしっかり目を通しておきましょう。

例えば契約の解除なども損害賠償の対象となることもありうるので注意しましょう。


請負か準委任の確認

パートナー契約は請負契約と準業務委託契約や派遣契約があります。

請負は成果に対して報酬が支払われる契約なので、納期などの期限に振り回されることがあり、高稼働の残業を強いられることがあります。

対して準業務委託は成果物に対してではなく、主に業務に従事した時間に対して支払われる契約です。

ブラックな現場で働くことを避けるなら、請負型の業務委託にならないように注意しましょう。

SESの契約では契約書に請負うという文言ではなく「委託者」と「受託者」という文言での契約ができるはずです。

あなたが委任業務の受託者であることが確認できれば、無駄な残業などに従事する必要はありませんので、とても重要なことなのです。

特に準委任契約と請負契約については、フリーランスエンジニアとして必ず知っておくべき契約形態です。

準委任契約と請負契約の違いについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご参照ください。

準委任契約と請負契約との違いを徹底比較!準委任契約の民法の定義やメリットは?契約内容や契約書のチェックポイントも確認


ブラックなパートナーにあたったときのための契約書

エンジニアの現場はブラックな形態であることもたびたび問題視されていますが、そういった不利な状況から身を守るためにも契約書が存在しています。

契約書を見せてくれないなどの不安材料が多いときは契約を締結しないことも必要です。


SES企業の存在

ビルの屋上でスマホを使うビジネスマン


現在はSES企業も年々増加しています。

ブラックな環境から自分を守るため、色々な現場で経験をつむためには優良なパートナーとの出会いが必要です。

まずはフリーランスとして独立する足がかりとして、様々なパートナーと一緒に業務にあたるのがキャリアの役に立つでしょう。

SESの案件を探したりタイミングを窺うこともできるので、SIer系のエンジニアとしての独立を視野に入れているのなら検討してみるのもひとつのアイデアです。


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エージェントによるサポートもありますので、ご利用を検討してみてはいかがでしょうか。