PE-BANKの特徴や評判を調査!エンジニア向け案件の傾向は?サービス内容・マージン(手数料)・支払いサイトも要チェック
エージェントサイトはフリーランスが仕事を探すうえで欠かせない要素です。一方エージェントサイトは数も多く、選ぶのも迷ってしまいますね。
そこでこの記事では「PE-BANK」というサイトについて、その特徴や評判、どんな人に向いているのか・向いていないのかを解説します。
PE-BANKとは?
数多くのエージェントサイトの中でPE-BANKはどのような個性やエージェントサイトの中での位置付け・歴史をもっているのでしょうか。
まずはこれらについてPE-BANKの簡単な説明から始めます。PE-BANKの特徴として後述するものは、これらに根ざしているのです。
フリーランスエンジニアの専門エージェントとしては老舗
PE-BANKの設立は1989年。他のエージェントサイトに比べると古参の域に入ります。当時は「フリーランス」「エンジニア」の言葉すら目新しいもの。
その時代からIT系の個人事業主に案件を紹介する事業を始めていました。つまり他のエージェントサイトよりも長くエンジニアと向き合っているのです。
もともとはコンピューターエンジニアの協同組合
PE-BANKの前身は1989年設立の首都圏コンピュータ技術者協同組合というエンジニアの協同組合。徐々に全国へ拠点を拡大しました。
シンボルマークの3つのチェリーは企業理念を表しています。
企業・PE-BANK・エンジニア、これらの良き関係・連携を作ること。
その後2015年から社名をPE-BANKに変更。企業理念の実現を目指してエンジニア向けのサービスを展開しています。
また2014年から「PE-BANK」をリリース。エンジニアを個人事業主としてブランディングすることを目的としています。
PE-BANKの評判は?
エンジニアの協同組合から始めて、エンジニアをブランディングするサイトをオープン。ずっとエンジニアをサポートし続けていたPE-BANK。
2019年現在、PE-BANKはどのような評判があるのでしょうか。ネット上での口コミを少しみてみましょう。
エンジニアサポートが手厚いエージェント
エージェントサイトの多くは、エンジニアやフリーランスワーカーとクライアントの案件とをマッチングするところまでが仕事です。
エンジニアのキャリアアップの相談は多くの場合サービス範囲外となります。ところがPE-BANKの場合は違います。
ネット上には「エンジニアのことをよく考えてくれている」「キャリアアップの相談やサポートをしてくれる」という口コミがあります。
最古参のエージェントであり、もともとエンジニアの協同組合ということもあり、エンジニアが何を欲しているのかがよくわかっているのです。
透明感のある報酬システム
フリーランスエンジニアが報酬を受け取る際、エージェントがどのくらいマージン(手数料)を受け取っているかは明確にわからないものです。
ところがネット上の口コミでは「手数料を完全公開している」とあります。後述しますが、確かにPE-BANKのマージンは透明感があります。
雇用関係でなく業務委託だからこそ、透明感のある報酬システムはなによりも信頼性を高める要素です。
多くのエージェントが乱立する中で古参として立ち続けられる理由がここにあるのかもしれません。
PE-BANKの特徴とは?
古参であり、現在においても好評を得ているPE-BANK。他のエージェントと比べてPE-BANKは何をしているのか、どんなエージェントなのか。
3つの観点から簡単に説明し、他エージェントの中での位置付けや特殊性をみていきます。
案件豊富|全国をカバーする案件力
PE-BANKの大きな特徴の1つ目は豊富な案件力です。常時5万件にものぼる案件を保有し、登録したエンジニアに紹介しています。
またネットの口コミには「ニッチ案件を探していたところ、PE-BANKで受注できた」という声も。この案件力の手広さは特徴的です。
福利厚生と共済会制度
もともと首都圏コンピュータ技術者協同組合というエンジニア共同組合だったからこそのサービスといえるでしょう。
多くのエージェントではみられない共済会制度と福利厚生によって「もしもの時」に備えることができます。
つまり、フリーランスエンジニア=IT系個人事業主と捉えているため、もしもの時にその事業が崩壊しないよう、手を差し伸べてくれるのです。
マージン(手数料)の透明性
クライアントとフリーランスエンジニアは報酬と案件でのみ繋がっているのが普通です。エージェントはその仲介をし、マージンを受け取ります。
多くの場合このマージン率が不明瞭で案件やクライアントごとに千差万別です。ところがこのマージンについて、PE-BANKは比率を決めています。
この機械的なマージンとその公開によって、クライアントとフリーランスエンジニア、そしてPE-BANKとの良好な関係が築けています。
豊富な案件力で全国のエンジニアのニーズに応える
PE-BANKの特徴をより詳しくみていきましょう。PE-BANKの保有する案件の内情とは。案件力の秘密は何か。これらについて説明していきます。
豊富なエンジニア向け案件
もともとエンジニアの協同組合のため、案件自体もエンジニア向けのものが多いです。常駐型のエンジニア案件が97.8%と高い状況。
そのためエンジニア就業数は2,000名以上。また取引先企業は1,000社以上、案件数も常時5万件あり、さらに毎月平均1,000件が追加されています。
古参の持つ安定した案件力をエンジニア向けに展開しているエージェントといえるでしょう。
エンジニア案件の言語と相場
エンジニア案件の内容ですが、最も多い言語から順に、java・VBや#C・PHP、そしてインフラ関連と続きます。
各案件の相場の平均は2019年12月時点で64.2万円、最高価格が140万円、最低でも25万円です。案件として最も多い単価は60万円前後となります。
ただし未経験から大丈夫という案件は少ないです。スキルだけでなくある程度の実務経験、またはそれに相当する実績が必要です。
全国9拠点で日本中の案件をカバー
PE-BANKの口コミで比較的多いものが対応エリアの広さです。エリアの広さは首都圏だけでなく、地方に住むエンジニアにとっては非常にありがたいもの。
多くのエージェントが東京や首都圏や準ずる大都市に拠点を構えているため、地方の案件が手薄になってしまいます。
またエンジニア案件自体も首都圏に大量にあるので、案件数や拠点の位置によって地方のエンジニアは苦労を強いられてきました。
ところがPE-BANKは前身である首都圏コンピュータ技術者協同組合の時代から着実に拠点数を増やし、今では全国に9拠点を構えています。
拠点が増えればそれだけ案件数が増えるのは当たり前のこと。当然、地方の案件や首都圏の大手が感知できないようなニッチ案件も拾ってこれます。
この地理的にも手広い拠点構成と取引企業によって、「全国の案件を受注できる」エージェントサイトができあがったのです。
もしもの時も安心のエンジニアサポート
PE-BANKの際立った特徴であり、個性となっているエンジニアサポートについてみていきましょう。
雇用関係から脱したフリーランスの立場では、もしもの時の生活保障は死活問題です。そのニーズは決して無視できるものではありません。
この巨大なニーズと協同組合としての経験を掛け合わせたサービスをPE-BANKは展開しています。
安心の共済会制度
PE-BANKはフリーランスの抱える生活保障に関して、月々2,500〜12,850円で入れる共済会を開設し、もしもの時に備えられる体制を構築しています。
共済会では所得を保障するものや死亡時の保障、がんの診断・入院・手術をカバーするもの、そのほかの入院の保障など本人の健康に配慮たサポートも展開。
さらに業務を進める中で取引先が倒産したことにより報酬を回収できない場合への保障や、起業・スキルアップ・慶弔金なども備えています。
またフリーランスにとって長期の療養や入院は生活に直結する問題であり、回復せずに再稼働する人も。PE-BANKはそういった点も配慮してくれます。
キャリアアップも支援してくれる福利厚生
PE-BANKではエンジニアである個人事業主をブランドとしてより高めるためにサポートをしています。その1つが教育サポートです。
例えばTOEIC受験料やITスキルのセミナーの受講費、Oracle認定資格試験の受験費カバーなど、スキルやキャリアアップ支援が含まれます。
またエンジニア同士の交流会もあります。1人での仕事がほとんどのフリーランスエンジニアにとってリアルな情報をキャッチできる貴重な場です。
事業や税金など、同業者と相談できる機会はほかエージェントでは滅多にありません。交流会は各拠点・全国規模で年数回あり参加は任意です。
確定申告サポートもカバー
フリーランスが頭をかかえる最も有名なものが「確定申告」です。これまで企業に勤めていた人からしたら、全く未知の作業です。
ネット上にはハウツー関連のサイトが乱立しており、ニーズの大きさが伺えます。PE-BANKもこのニーズを見逃しません。
PE-BANKでは確定申告に関しての説明会や、確定申告のサポート・代行もしてくれます。確定申告の手続きはかなり時間と労力を持っていかれます。
つまり、このPE-BANKのサービスは、エンジニアが業務に集中できる環境を提供してくれるのです。
安心して付き合っていける透明性の高い報酬システム
フリーランスにおいて、最もセンシティブになるのが報酬です。どういう計算で手元にお金が振り込まれているのかは必ず把握しておきたいところ。
一方エージェントを利用するとほぼ確実にマージン、つまり仲介手数料が発生します。エンジニアへの報酬は、このマージンが差し引かれた金額です。
ただし多くのエージェントの場合、このマージンがクライアントごとに違ったりとかなり不透明なのが実際のところ。
また報酬やマージンはいわばクライアントとエンジニア、そしてエージェントの間の信用問題にもなります。
PE-BANKは報酬やマージンについて機械的な基準とマージン率を定めているので、エージェント自らが計算することもできるほど透明感があります。
マージンは8〜12%
PE-BANKが受け取るマージンは8〜12%の幅と決まっています。そしてマージン率の決定には稼働月数が参照され、その長さでマージンが決定されます。
マージン率と稼働月数の関係は、稼働月数が長いほどマージン率が低くなる仕組みになっています。
例えばPE-BANKに登録・稼働し始めて1年目(1〜12ヶ月)の場合はマージン率は12%、2年目(13〜24ヶ月)は10%、3年目からは8%になります。
また稼働月数は「合算」になるので、6ヶ月働いて1ヶ月の間が空いて2ヶ月働いたとしても加算されて8ヶ月と計算されます。
支払いサイト(支払いまでの期間)は40日間
PE-BANKで案件を受注し稼働、そして初めての報酬が振りこまれるまでには約2ヶ月程度かかります。
つまり稼働した当月の月末に締めて、そこから40日間の間が空くので、振り込まれるのは翌々月の10日前後。休日の場合後ろ倒しになります。
これがPE-BANKを利用する際の最大の注意点といえます。約2ヶ月はPE-BANKから報酬が振り込まれないので、ある程度の蓄えは必要です。
PE-BANKの総評
PE-BANKはかなりフリーランスエンジニアにコミットした古参のエージェントといえます。古参だからこその行き届いたサービスが魅力です。
ただし、どちらかというとプロとして実績も蓄えもあるエンジニア向けという評価です。フリーランスとして駆け出しの方には向いてはいないでしょう。
PE-BANKに向いている人
PE-BANKを最大限利用するにはスキルと実績・貯蓄が必要です。また地方に住んでいる人やニッチ領域が専門の人にはぴったりです。
PE-BANKに向いていない人
駆け出しのフリーランスエンジニアの方や、すぐにお金が欲しい方は向いているとはいえません。まずは他エージェントで実績を作ることが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。フリーランス向けエージェントサイトとして最古参のPE-BANKの特徴や評判についてご紹介してきました。
キャリアと実績があるエンジニアにはもってこいのエージェントです。ただし駆け出しのフリーランス、すぐにお金が欲しい場合は不向きです。
ご自身のキャリアや状況と照らし合わせて、自分にぴったりのエージェントを見つけていきましょう。