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個人事業主の年金の種類を徹底解説!国民年金以外に利用できる年金の保険料や受取額は?個人年金を控除対象にする方法も解説

近年、ネット社会が普及して業務委託でフリーランスや個人事業主となって事業を行う人口が増えつつあります。

会社員とは違って、年金への加入や確定申告はすべて個人で行わなければなりません。

また、事業が不安定でもあるため老後の資金作りも考えて、少しずつでも年金を積み立てておくことが必要です。

今回は、個人事業主の方が加入することのできる年金と個人年金を控除対象にする方法についてご紹介します。

はじめに

オフィスでプログラミングをする男性

個人事業主となると会社で厚生年金に加入していた時と違い、自分に合った年金保険を選ばなければなりません。

また、選ぶ保険によって将来受け取れる金額も違ってくるため事前に制度をしっかりと理解しておきましょう。

公的年金や個人年金のほかに、厚生年金の加入基準や小規模企業共済という制度についてもあわせて説明していきます。

個人事業主は厚生年金には加入できない

出金伝票

会社勤めの従業員として働いている間は、給与から天引きされて厚生年金を支払っていました。

しかし、フリーランスや独立開業で個人事業主となった場合には厚生年金に加入できないので、国民年金保険料を自分で支払わなければなりません。

この国民年金は年金の基礎となる「基礎年金」と呼ばれています。

学生や主婦、個人事業主などの厚生年金に加入していない人、全ての国民に支払う義務があるものです。

しかし国民年金のみにしか加入していない場合、厚生年金と比べると将来に受け取れる年金額が少なくなります。

そのため、上乗せできる制度を利用して将来受け取れる年金額を自分で増やしていきましょう。

国民年金(老齢基礎年金)に上乗せできる制度

スキルアップ

個人事業主が国民年金以外に利用できて、加入しておいた方が良いとされている3種類の年金があります。

「国民年金基金」「付加年金」「iDeCo」の年金について、それぞれの加入のメリットやデメリットについてご紹介しましょう。

国民年金基金

国民年金基金は、国民年金のみにしか加入できない個人事業主が支払うことで会社員との将来受け取る年金の差を解消します。

将来、同等の年金受取額を実現する為にできた公的な年金制度です。

国民年金基金に加入することによって、会社員が支払っている「企業年金」と「老齢厚生年金」と同じく、国民年金に上乗せすることができます。

付加年金

付加年金も国民年金基金と同じように、定額保険料の国民年金に上乗せで保険料を支払うことができる年金となります。

しかし、この「国民年金基金」と「付加年金」は併用できないため、どちらに加入するかを選ばなければなりません。

付加年金は、国民年金基金と比べると月々の負担額の軽さや受給リターン率の良さ、途中解約や再開に関しても柔軟な点がメリットとなります。

いずれも国民年金に上乗せできる制度であり、共通している点も多いのでそれぞれの内容について良く理解して選んでいきましょう。

iDeCo(イデコ) 個人型確定拠出年金

iDeCoとは、自分で作ることのできる年金制度のことです。

加入者が毎月決まった金額を積み立てて保険や定期預金、投資信託などの金融商品を60歳になるまで運用していきます。

このiDeCoは平成13年に制定された確定拠出年金法に基づいて実施され、一定額を積み立てて掛け金を拠出することから「個人型確定拠出年金」と呼ばれています。

特徴として個人で加入したい場合に制限がなく、日本に在住する20歳以上60歳未満の方であれば誰でも加入できることです。

そのため、現在加入している年金に上乗せできて、税制面での優遇などのメリットを受けることができる制度として近年注目を浴びています。

iDeCoに加入するメリットは積み立てた全ての金額が所得控除の対象となることです。

また、住民税や所得税を節税することや運用で得た利益が「非課税」となるなどの税制面での優遇を受けることができる点にあります。

受け取る際にも公的年金等の控除の対象とすることができるのですが、積み立てた金額を60歳になるまで途中引き出しができません

60歳以上になってから年金や一時金として積み立ててきた金額を受け取ることとなるので、積み立て金額は計画性を持って決めるようにしましょう。

国民年金を増やす3つの方法の掛金と受給額

Q&A IT

それぞれの年金保険料と受取額についてまとめると以下のようになります。

国民年金基金 付加年金 iDeCo
掛金 月上限68,000円※1 月額400円 月額12,000円~月額68,000円※2
受給金額 加入時年齢、加入期間によって異なります 200円×付加保険料納付月数 金融商品の運用結果によって異なります
受給期間 終身、または受給期間が決まっている確定年金 死亡するまでの終身 一括もしくは分割

※1 iDeCoにも加入している場合は、その掛金も合わせて68,000円となります

※2 加入者の職種によって、月額の上限が異なります

国民年金基金とiDeCoは受給金額のシミュレーションができる

報告書作成

加入状況によって受給金額が異なる「国民年金基金」と「iDeCo」は、それぞれの公式サイト等で確認することができます。

「国民年金基金」は国民年金基金連合会の公式サイトにある項目に沿って、個人情報を入力してシミュレーションしてみましょう。

「iDeCo」はiDeCoの公式サイトで年収、掛金、年齢などの情報を入力することで積み立ての総額と節税金額のシミュレーションをすることができます。

その他にも、楽天証券とSBI証券のサイト内でもそれぞれのiDeCoに加入した場合のシミュレーションができるので、積み立て金額の計画を立てる際に利用しましょう。

付加年金は受給開始から2年で掛金相当額が戻ってくる

付加年金は「200円×付加保険料納付月数」で計算されるため個人でも簡単にシミュレーションをすることができます。

例えば、付加年金保険料を40年間納付した場合の計算方法は200円×480ヶ月=年間96,000円が年金額として支給されます。

加入した場合の支払額は月額400円なので、400円×480ヶ月=総支払額192,000円となり、2年間支給を受ければ総支払額が戻ってくる計算となるのです。

これらの3つの方法で、国民年金に上乗せして将来の年金受給額を増やすことができます。

公的保険料の納付が難しい場合は免除の申請が可能

公的年金の支払いは義務となっていますが、もし保険料の納付が難しい場合には申請をすることで保険料免除を受けることができます。

免除される額は全額~4分の1までのいずれかです。納付の免除申請手続きをすることで免除を受けた期間は減額されます。

もしくは保険料の納付猶予を受けることのできる制度もあり、今現在の支払いが難しいといった場合にはその後10年以内であれば追納することが可能です。

個人年金保険に加入して年金額を増やす

これまで紹介してきた公的年金に基づいたものとは全く別で、民間保険会社から販売されている個人年金保険は加入も自由。

年金額や月々の保険料も選択が可能なためとても注目されているのです。

国民年金に上乗せする方法でもある程度の年金額を受給することができます。

個人年金保険に加入することで更にプラスして年金を受け取ることができるので、老後の安定した資金作りを目的に利用することでメリットも多い点が特徴です。

 自由に選択可能な個人年金保険には種類がいくつかあります。

定額個人年金保険

一定期間、決まった保険料を積み立てていき、あらかじめ指定しておいた年齢になると個人年金として年金額を受け取ることができます。

そのため、将来受け取れる年金額があらかじめ決まっている安心感や以後の資金計画の立てやすさが魅力です。

しかし、物価上昇に対応できないため低金利で加入すると受け取れる利益が少なくなる点がデメリットとなります。

変額個人年金保険

定額個人年金保険とは違い、あらかじめ一定の金額を年金額として支払いその資金を基に投資信託などで運用していく保険です。

運用の結果次第では大きな年金額となり、定額個人年金とは違いインフレには強いです。

しかし、運用がうまく行かなかった場合は将来受け取る金額が少なくなる可能性があります。

 また、積み立て方の違いのほかに受け取り期間によっても違ってくるでしょう。

確定年金

加入者の生存の有無にかかわらず、一定期間年金を受け取ることが可能です。

しかし、終身年金に比べると受取額は少なくなります

有期年金

加入者が生存している限り、一定期間年金を受け取ることが可能です。

支払い保険料は一番安くなりますが、早くに亡くなった場合は元本割れする場合があります。

終身年金

加入者が死亡するまで、終身で年金を受け取ることができます。

支払う保険料が高額になりますが、保証期間を付ければ加入者の死亡後も遺族が年金を受け取ることも可能。

個人年金保険は種類も豊富なため、それぞれのライフスタイルに合わせて選んでいく必要があります。

個人年金を控除対象にする方法

公的年金や個人年金にはそれぞれ、控除対象にする方法に違いがあります。

特に、個人年金には控除対象とするための条件がありますので契約する際にはよく確認しておきましょう。

公的年金を控除対象にする

国民年金や公的年金制度を利用して納付した場合、支払った保険料が所得の控除対象となります。

11月頃に各機関より「社会保険料控除証明書」が送付されますので、これらを確定申告の際に添付し住民税や所得税の控除を受けることが可能です。

個人年金を控除対象にする

個人年金を控除の対象にする場合は、いくつかの条件がつきます。

  • 年金の受取人の名義が契約者もしくは配偶者であり、年金の受取人が被保険者と同一であること
  • 個人年金保険料の払込期間が10年以上であること
  • 年金の種類が確定年金、有期年金であった場合、年金開始日の被保険者の年齢が60歳以上で、年金の受け取り期間が10年以上であること

これらの条件を満たしている場合に、個人年金を控除の対象にすることができます。

そのため、控除の対象とする場合には契約の際に条件を満たしているかどうか注意が必要です。

これらの条件をクリアしている個人年金保険に関しても、保険会社より送付されてきた書類をもとに確定申告の際に添付し申請します。

経営者の退職金と呼ばれる小規模企業共済

会議

こちらは年金とは違い、経営者や個人事業主が事業を廃止・会社を退職した際の制度です。

これまで積み立ててきた掛金を受け取ることのできる独立行政法人中小企業基盤整備機構が主体となっている「小規模企業共済」といいます。

小規模企業共済に加入するには

中小企業の経営者や個人事業主で従業員が20人以下であった場合に対象となります。

共同経営者が加入する場合は「事業の資金を負担している」もしくは「経営に関する意思決定をしており報酬を受けていること」が条件です。

更に、従業員の中に臨時従業員・家族従業員・3人目以降の共同経営者は含まれないこととなっています。

掛金と受取方法はどうなるのか

月々の掛金は1,000円から月70,000円まで500円単位で自由に設定できて、経営の状況によって増減を自由に変更することが可能です。

掛金の受け取りについては、事業を廃業したもしくは退職した際などで一括か10年・15年での分割、一括と分割の併用のいずれかで受け取りを選ぶことができます。

積み立てた掛金を控除に利用できる

小規模企業共済の掛金も全額、控除の対象となっています。

節税効果がとても高く、一括で受け取った場合は「退職所得」、分割で受け取った場合は「公的年金等の雑所得」として確定申告の際に申請可能です。

そのため、税金の負担を減らすことができる点がこの制度最大のメリットといえます。

個人事業主でも条件を満たせば厚生年金に加入が必要

厚生年金に強制的に適用される強制適用事業所となるには「法人登記されている事業所」になる必要があります。

従業員を雇用せずに事業主1人で事業を行っている場合においても、売り上げが1,000万円を越えて法人登録をしている場合は厚生年金への加入が必要です。

また、法人登録をせずに事業を行っている場合は常時5人以上の従業員を雇用している場合に厚生年金への強制加入となっています。

任意での適用は従業員が常時5人未満である場合です。

しかし、従業員の半数以上に厚生年金への加入に同意があり、手続きを行えば厚生年金へ加入することも可能となっています。

まとめ

青色申告決算書

個人事業主の年金についてまとめてご紹介しました。

会社員の厚生年金と違い、国民年金や個人年金は個人で加入や管理が必要になってきます。

制度や控除に関してしっかりとした知識を身に着けておかないと、老後の生活で大変な思いをすることになるかもしれません。

また、ライフスタイルも様々ですので情報をよく調べて自分に見合った年金制度をきちんと選んでいきましょう。

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