未来を感じさせるVR技術

プログラミングソースコードHTML


VRこと「Virtual Reality(バーチャルリアリティ)」。

仮想現実とも呼ばれる、今や世間にもすっかり浸透した用語です。

VRを体験できるアミューズメント施設やアクティビティも少しずつ普及し始め、一般的なものになりつつある分野といえるでしょう。

そういった施設で提供されているゲームやコンテンツは、当然開発している「エンジニア」が存在しています。


VRを開発する仕事「VRエンジニア」に注目

ゲーミングマウス


今回の記事では、VRに関連した開発を行うVRエンジニアに注目していきます。

最新技術を用いて開発を行っているVRエンジニアの気になる平均年収から、必要なスキル、役に立つ資格まで解説。

また、業界やIT技術未経験の方でもVRエンジニアになれるのか?というポイントや、将来VRエンジニアはどうなっていくのかという部分まで注目いたします。

この記事を通して、一緒に様々な観点からVRエンジニアを見つめてみましょう。

また、VRエンジニアはVRクリエイターとも呼ばれるという点についても頭に入れておきましょう。

本記事ではVRエンジニアに統一して進めさせていただきます。


VR関連の開発を行うエンジニア

サポートエンジニア


VRコンテンツには、大きく2種類に分けることができます。

それが「ゲーム」か「実写」かという区分です。

実写に関しては「実写360°動画」や「観光」、「教育」、「ライブ参加」などに更に細かく分けることができます。

VRエンジニアは、こういったコンテンツを開発していくことになります。

特に前者のゲームの場合は、実質ゲーム開発を行うことになるため、IT業界というよりはゲーム業界に区分できるでしょう。

つまりVRゲームエンジニアは「ゲームクリエイター」ともいえる存在だということです。

VRはまだまだ可能性が眠っており、今後更に新たな活用手段が見つかるかもしれない分野です。

そのため、現存していない全く新しいVRコンテンツが登場する可能性もあるため、VRエンジニアは常に「VR」という技術の最新情報を吸収し続けなければなりません。


VRエンジニアの年収は500〜600万円程度

給料ランキング


では、そんなVRエンジニアの「年収」を確認してみましょう。

VRエンジニアの年収は、おおよそ500〜600万円といわれています。

もちろん、高い技術を持ちトップクラスで活躍しているVRエンジニアの方は1,000万円を超えているケースも珍しくありません。

最新技術ということもあり、自分の持つスキルの高さや技術力が年収(収入)に直結する業種であるといえるでしょう。

いかに高い技術を持つVRエンジニアになれるかどうかが、年収を上げるために必要となってくる重要な要素だといえます。


VRエンジニアに必要なスキルをチェック

オフィスのパソコンの前にいるクリエイティブな男性


記事冒頭で触れた通り「ゲーム」と「実写」の2種類があることをお伝えしました。

次に気になるのが「VRエンジニアが必要なスキル」という部分です。

ここからはゲーム分野と実写分野、それぞれで必要なスキルを解説していきます。


VRゲーム開発に必要なのはゲームエンジンを扱うスキル

ゲームエンジニア


VRコンテンツの中でも「ゲーム」という分野になると、主にUnityやUnreal Engineを用いて開発を行うことが多いです。

Unity・Unreal Engineはどちらもゲーム開発を行うエンジン。

持っている特徴が少し異なっているので、1つずつ簡単にどんなゲームエンジンなのかという点も解説します。


Unity

Unityは無料でゲーム開発ができるゲームエンジンです。

プログラミングをせずともある程度のクオリティのゲームは出来てしまうため、誰でも非常に気軽にゲーム開発にチャレンジしてみることができます。

特にスマートフォン向けゲームアプリで広く採用されているエンジンであり、個人から企業まで幅広く親しまれているゲームエンジンです。

UnityはVRコンテンツ開発もできるため、今後更に広く浸透していく可能性があるといってもいいでしょう。

とはいえ、ある程度のプログラミング能力が必要になってくるのは間違いありません。

Unityは主にC#やJavaScriptを用います。

そのため、VRエンジニアとしては「Unity」を使いこなすスキルに加えて「C#およびJavaScript」のプログラミングスキルも必要となるでしょう。


Unreal Engine

ラップトップコンピュータで仕事をするビジネスマン


Unreal Engineもゲーム業界で幅広く親しまれているゲームエンジンです。

非常に美麗なグラフィックでゲームが作れるという特徴を持っており、こちらも個人から企業まで多くのエンジニアがゲーム開発に採用しています。

美麗なグラフィックを実現しているということもあり、よりハイパフォーマンスなマシンスペックが求められるという特徴も持っているのがUnreal Engineです。

バンダイナムコが運営しているVRアミューズメント施設「VR ZONE」がありますが、そちらで提供されているVRコンテンツはUnreal Engine 4で開発されています。

実際にどのようなものが制作できるのかというイメージが湧き、Unreal EngineとVRの相性の良さが分かりますね。

また、ブループリントというノードベースのプログラミングができるのも特徴の1つです。

実際にコードを打つというイメージの強いコーディングをせずに、マウスだけである程度の作品を作れるでしょう。

とはいえ、Unity同様細かく制御を行ったり、よりクオリティの高い作品を作るためにはプログラミングは必要不可欠。

Unreal Engineは主にC++が利用されるため、そちらについてもしっかりと理解を深めておく必要があるでしょう。

美麗なグラフィックを利用したVRコンテンツを制作できれば話題になりますし、魅力の虜になるユーザを増やせます。


実写コンテンツを作るために

さて、ゲームやCGを扱うVRコンテンツを制作するためには先ほどまでに紹介したゲームエンジンが有効でした。

しかし、VRは「実写コンテンツ」も魅力です。

実写VRは、まるでその場にいるかのような体験ができます。

そんなVRの実写コンテンツを制作するためには「動画編集技術」が必要になってきます。

そもそも、VRの実写映像・画像は、360°撮影可能なカメラで撮影したものです。


動画編集技術を磨く

それを動画編集ソフト等で編集を行うことで、VRゴーグルなどで楽しめるようにすることができます。

もちろん、そのままでもVRコンテンツとして楽しむことは可能です。

とはいえ、自分で街中などを撮影した動画の場合、余計なシーンや映り込んでしまったものなどをカットする必要が生じてくるでしょう。

VRエンジニアとして仕事で実写映像を扱う際も、当然映像編集という仕事が発生するはずです。

やはり、実写VRコンテンツを作る場合に動画編集技術は欠かせないものだといえます。

また、撮影も自分で行う場合は360°カメラの扱い方や撮影技術なども必要といえるかもしれません。


VRエンジニアが取得しておきたい資格とは?

授業を受けている可愛い女子大学生


まだまだ新しい分野・技術といえる「VR」。

自分のスキルなどを証明するためにも資格は有効です。

続いてはVRエンジニアが取得しておきたい資格を紹介します。


VR技術者認定試験というVR専門の試験

VRに関する技術などを証明する専門の資格として「VR技術者認定試験概要」というものが実施されています。

日本バーチャルリアリティ学会によって主催されている資格試験であり、VR技術者認定講習会も開催され、受験するために受講する必要があります。

基本的には講習会の数週間後に試験が行われるようです。


2種類が存在

講習会・試験ともに「セオリーコース」と「アプリケーションコース」の2種類が展開されています。

どちらか一方の試験に合格すると「バーチャルリアリティ技術者(Virtual Reality Specialist)」に認定されます。

両方に合格することで「上級バーチャルリアリティ技術者(Senior Virtual Reality Specialist)」の資格が認められるため、ぜひ両方の合格を目指したいところです。


教科書を忘れずに用意

「バーチャルリアリティ学」という教科書が定められており、講習会までに用意しておく必要があります。

受講・受験されたいという方は予め購入するのを忘れないようにしておきましょう。

講習会・試験ともに教科書の第1章〜第4章の基礎編が「セオリーコース」、第5章〜第8章までの応用編が「アプリケーションコース」の内容と定められています。

試験対策にもそのまま使えるようなので、ぜひともじっくりと読んで頭に刻み込んでおきたい一冊です。


取得しておくことによって得られるメリット

まだまだ知名度が高いとはいえない資格かもしれません。

しかし「講習会に出てまでして受験した」という熱意が示せます。

また「上級バーチャルリアリティ技術者」という資格も伴えば「VRに対する本気度」や「VRに関する豊富な知識」がアピールできるでしょう。

ちなみに、講習は東京の1会場のみ、試験は東京と大阪の2会場となっているので注意しておきましょう。


未経験でもVRエンジニアを目指せる

情報検索


VRエンジニアと聞くと非常に敷居が高く感じてしまう方も多いのではないでしょうか。

VRコンテンツというのは今回紹介してきた通りゲームエンジンを用いたプログラミングであったり動画編集技術が必要です。

しかし、未経験でも十分に目指すことができる業種という側面も持っています。

続いては未経験でもVRエンジニアを目指す方法に注目してみましょう。


VRはまだ黎明期で未経験でもチャンスは豊富

さて、そもそもの話になりますがVRという技術分野は、まだまだ黎明期といえます。

一般層にも認知こそされているものの実際に誰しもがVR機器を所有しているか、VR体験をしたことがあるかといわれるとそうとは言い切れません。

そのため、経験が豊富なVRエンジニアがそもそも少ないという現状にあります。

これから企業が力を注いで社員教育などを行っていくことになるでしょう。


未経験者もOKな案件・求人も見られる

そんな背景もあって、たとえ未経験でも募集しているフリーランス向け案件や転職者向け求人もあります。

まだまだ最先端技術であるため、手探り状態ともいえるでしょう。

未経験の方でもVR業界に飛び込めるチャンスはまだまだ多く広がっているといえる現状にあるということです。


まずはUnityなどに触れてみる

実際にVRエンジニアになろうと決意した場合は、早速行動に起こしていきましょう。

まずはUnityなどVRコンテンツ開発で広く使われているものに触れてみることが大切です。

Unityを例として取り扱うならば、最初は2Dでも全く問題ありません。

最初に大切なのは「実際に開発すること」ではなく「操作(Unity)に慣れること」です。

2D制作でも、Unityの扱い方という意味では十分に練習になります。


VR環境を整える

オンラインインターネットカフェのゲーミングPC


また、当然VR機器も必要です。

様々なVR機器がリリースされていますが必要なのはヘッドマウントディスプレイと呼ばれるVRゴーグルだけではありません。

VRコンテンツを動かせるパソコンも必要になってきます。

VRコンテンツはそれなりに重い動作でパソコンに負荷がかかるため、ある程度高スペックのパソコンが必要です。

初期投資として20万〜30万円ほど経費として発生すると考えておきましょう。

中にはOculus Goという一体型VRゴーグルも販売されているので、そちらを検討してみるのも1つの選択肢でしょう。


VRエンジニアの需要を推測

スタートアップ・グループ


さて、今回の記事で注目してきた「VRエンジニア」ですが、需要や将来性という観点ではどうでしょうか。

先ほども触れましたが、VRはまだ黎明期といえる段階にある技術分野です。

そんな現状にも関わらず、多くの人が「VR」がどんなものなのかという部分まで認知が広がっています。

着々とVRアミューズメントなどが展開されていることからも、VRは今後更に拡大していくという流れが止まるということは考えにくいでしょう。

とはいえ、一般家庭にまでVR機器が定着しているほどに高い需要があるかといわれると、そこまでではないのが事実です。


これからのVR発展のために必要なこと

虫眼鏡をもつビジネスマン


これから大切なのは「いかに一般層に体験してもらえるか」という部分ともいえるかもしれません。

VRに実際に触れさせて、その凄さや可能性を実感してもらえれば更にVRの需要が高まっていくことになるはずです。

そういった意味では、何か爆発的な人気・話題を集めるVRコンテンツを制作できればVRという分野はまだまだ飛躍できる可能性が眠っているといえます。

将来性のあるコンテンツだということについて疑う余地はないでしょう。


将来が明るいVRエンジニアという業種

白いヘッドフォンとプログラムコードで動作する眼鏡を備えたソフトウェア開発者フリーランサー:C ++、Java


VRエンジニアは、将来が明るい職種といえるでしょう。

技術分野の発展に伴って、今後更にVRも進化していくことが予想されます。

VRの進化はIT業界の中でも特に早く、様々な分野と連携していくことが予想されます。

スポーツ観戦などへVRが活用される未来も想像できますね。

今後「VR」自体の発展も楽しみですが、その進化をVRエンジニアとして一緒に歩んでいくというのもやり甲斐に繋がるでしょう。

VRエンジニアを募集する案件や求人は多いので、興味のある方はぜひリサーチしてみてください。