Vue.jsとは？入門者向けに徹底解説！チュートリアルについても紹介！jQueryの代わりになると言われる理由とは？
JavaScriptフレームワークの1つ・Vue.js。
Vue.jsはプログラミング初心者にもおすすめできるフレームワークです。
今回は、そんなVue.jsについて解説していきます。
- Vue.jsの基礎情報
- Vue.jsのメリット・デメリット
- Vue.jsと他JavaScriptフレームワークの違い
- Vue.jsの導入方法や使い方
- Vue.jsの勉強方法
こういった情報を求めている人向けの内容です。
Vue.jsに関心がある人はぜひご一読ください。
Vue.jsとは
Vue.jsはプログラミング言語の1つであるJavaScript言語上で動かすことができる「フレームワーク」です。
名称
Vue.jsは「ビュージェイエス」と読みます。
UI構築のフレームワーク
Vue.jsはUI（ユーザーインターフェース）を築くためのプログレッシブフレームワークです。
だらだらと長いコードの記述を減らすことができます。
フレームワークとは
そもそも、フレームワークというのは「枠組み」のこと。
プログラミング言語を使ってWebアプリケーションを開発する際に「何度も繰り返し使用する機能」というものがあります。
そうした機能を何度も記述するのは面倒くさい、というのがエンジニアの本音でしょう。
フレームワークは、アプリケーション開発をより効率的におこなうために生み出されました。
フレームワークには基本的な機能をまとめたソフトウェアのこと。
フレームワークを使用すると、開発の効率が格段にアップします。
Vue.jsのメリット
学習することが少ない
JavaScriptフレームワークとして存在するのはVue.jsだけではありません。
有名どころだと「Angular」や「jQuery」、「Backbone.js」などがあります。
プログラミング言語という括りでみると、プログラミング言語ごとにたくさんのフレームワークが存在します。
フレームワークによって、学習しなければならないことは盛りだくさん。
開発現場によって新たなスキルを獲得しなければならないことも多いです。
そんな中、Vue.jsは学習量がとても少ないというメリットがあります。
そのため、経験者だけでなく初心者でも簡単に開発へ取り入れることができるでしょう。
開発の進行を早めることができる
Vue.jsに備わっている「Directive」という独自の属性は、View要素に付け加えることができます。
これを利用すれば、HTML要素の表示や非表示を臨機応変に変化させることができます(DOM (Document Object Model)操作)。
DOM操作のためのコードを記述する量を減らすことができるので、開発のスピードをアップさせることが可能です。
自由度が高い
Vue.jsは他のライブラリなどと組み合わせて開発することが可能です。
そのため、Vue.jsで足りない部分は他ライブラリを導入するなど自分に合ったやり方で開発を進めることができます。
プログラムごとの役割を分けて開発可能
Vue.jsはMVVM(Model View ViewModel)と呼ばれる設計方法です。
「データ(Model)」と「画面(View)」、それから「メイン処理(ViewModel)」という役割を分断して開発するというものです。
プログラム別に開発できるため、プログラムの修正や開発、運用や保守などがかなりやりやすいというメリットがあります。
プログラムを使い回して再利用できる
Vue.jsには「コンポーネント」という仕組みが備わっています。
コンポーネントによって、HTMLを使い回すことができたり、同じように処理するものをまとめて利用するというようなことができます。
日本語のマニュアルや情報が豊富にある
どんなに使い勝手が良いフレームワークでも、日本語の解説やマニュアルが充実していないと、勉強するのが難しいという現実に直面してしまいます。
その点、Vue.jsなら使い方が簡単なことや人気が高いこともあって、日本語で書かれた情報や解説が数多くネット上で得られます。
何かわからないことがあった時、検索してすぐに答えを見つけることができるのは特筆すべきポイントといえるでしょう。
Vue.jsとAngularの違い
JavaScriptには「Angular」というフレームワークがあります。
Vue.jsとAngularはどんな違いがあるのでしょうか。
この項目では2つの相違点について解説します。
Angularとは
AngularJSと呼ばれることもあるAngular。
Googleと個人、企業などのコミュニティから発展して開発されたJavaScriptフレームワークです。
学習のしやすさ
Vue.jsは勉強するのが簡単と書きましたが、Angularは少々勉強する難易度が高くなります。
個人で開発するのにAngularを使うのは厳しいといえるでしょう。
プログラミング言語
AngularもVue.jsも同じJavaScriptフレームワークですが、使用するプログラミング言語には違いがあります。
Vue.jsはJavaScriptを使うのに対し、AngularはTypeScriptを使ってコードを記述します。
Angularで開発をおこなうためには、まずTypeScriptについて学ばなければなりません。
そのため、Angularを使いこなすのにはVue.jsよりも時間を要することになるでしょう。
- すぐJavaScriptフレームワークを使いたい
- すみやかに開発に取り掛かりたい
- 学習コストは最低限なのが良い
という人はVue.jsを選ぶのが正解です。
Vue.jsとjQueryの違い
この項目では、比較されることが多いVue.jsとjQueryの違いについてお伝えします。
フレームワークとライブラリ
Vue.jsとjQueryには決定的な違いがあります。
それは、「Vue.jsはJavaScriptフレームワーク」であり「jQueryはライブラリ」であるということです。
ライブラリとは
ライブラリとは、コードの記述を簡略化できるもののことを指します。
jQueryはJavaScriptのライブラリ。
JavaScriptのコード記述をラクにするための要素がたくさん詰まったものです。
学習時間
jQueryはデータをどう示すかなどの方法が定義されていません。
一方、Vue.jsはフレームワークなので「枠組み」がある状態で開発をおこなうことができます。
どちらが学習時間が少なく済むかは一目瞭然。
簡単に完成度が高いUIを作成したいなら、Vue.jsを選ぶのがおすすめです。
役割が分担されているか
これは両者の大きな違いです。
Vue.jsはJavaScriptとHTMLの役割分担が明確に分かれています。
そのため、HTML構造を変化させたとしてもJavaScriptの動作が崩れるという事態は起こりません。
jQueryの場合、HTML構造の変更や表示する内容を変更する時にかなりの労力を割かれることになります。
jQueryの代わりとして使用されるVue.js
最近、jQueryからVue.jsに乗り換える人が多くなってきています。
その理由は上記の比較を見てわかるとおり「Vue.jsの扱いやすさ」に尽きるでしょう。
Vue.jsを使うのに適した人
Vue.jsを使用するのに最適なのは、「Webアプリケーション開発に携わっている人」や「JavaScriptフレームワークの中でどれを選ぶか迷っている人」です。
Vue.jsは学習しなければならないことが少ないため、「試しに使ってみよう」ということがやりやすいフレームワーク。
使用を迷っているなら一度導入してみると良いでしょう。
Vue.jsを使用するのに適したアプリ
どんなアプリケーションでもVue.jsをすれば効率良く開発できるわけではありません。
この項目では、どんなアプリケーションに対してVue.jsを導入すれば開発スピードを速くできるかについて解説します。
数多くあるWebアプリケーションの中で、最近人気がある「SPA(シングルページアプリケーション)」。
SPAはその名が示すとおり、画面遷移などがあまりない反応が良いWebアプリケーションとして有名です。
Webアプリケーションを利用するユーザーからすると、とても使い勝手が良いのでSPAを使った設計方法はとても人気が高いです。
ただし、開発側からすると、SPAを開発するにはJavaScriptでたくさんのコードを記述しなければなりません。
そこでおすすめなのがVue.js。
Vue.jsを使えば余計なJavaScriptコードを記述する必要がなくなります。
SPAを採用した企業のアプリケーションにも、Vue.jsが使われることが多いです（例えば、zozoやLINEなど）。
「SPA」を作りたいなら、ぜひVue.jsを使ってみましょう。
Vue.jsのインストール
この項目では、Vue.jsのインストール方法についてご紹介します。
npm(Node Package Manager)コマンドを使ってVue.jsをインストール
まずは公式サイトから「vue-cli」をインストールしましょう。
- # 最新の安定版
- $ npm install vue
プロジェクトを作成してみる
- $ cd my-project
- $ npm run serve
ブラウザでサンプルを表示する
「http://localhost:8080/」をブラウザに入力してみましょう。
サンプルが表示されます。
Vue.jsのチュートリアル
Vue.jsを使い始める前提として、JavaScriptやHMTL、CSSなどの基礎知識を獲得しておく必要があります。
もし上記の知識を保有していない状態であれば、まずはそこから勉強しましょう。
また、Vue.jsについてのチュートリアルは公式サイトを参考にすると良いでしょう。
Vue.jsは日本語で書かれた解説やマニュアル、情報が多いのでそれを活用しない手はありません。
他フレームワークの場合、情報が全て英語だったりするので自分で翻訳しながら必要な情報を抜き出す時間がかかります。
その点、Vue.jsの場合はそうした労力に時間を割く必要がないのでとても学習がスムーズに進みます。
Vue.jsの使い方
Vue.jsを使用するには、ScriptタグでVueを読み込む必要があります。
- <script src=”https://cdn.jsdelivr.net/npm/vue/dist/vue.js”></script>
前項目でご案内しましたが、Vue.jsは公式サイトにわかりやすいマニュアルがあります。
その中に基本的な使い方についてわかりやすく説明されているので、Vue.jsの使い方に迷ったら参考にしてみてください。
Vue.jsの勉強方法①公式サイトのドキュメント
Vue.jsのことを学ぶ方法は色々あります。
その中の1つが、公式サイトのドキュメントを読み込むということです。
Vue.jsの公式サイトはチュートリアルや解説が充実しています。
まだ公式サイトのドキュメントに目を通したことがないという人は確認してみてください。
Vue.jsの勉強方法②書籍
Vue.jsの公式サイトである程度の知識を得たら、次は書籍で勉強するのも良いでしょう。
「基礎から学ぶ Vue.js」や「速習Vue.js 速習シリーズ」など、Vue.jsの知識をつけたい人に最適な書籍が多数出版されています。
自分でも理解できるレベルの内容かをあらかじめ確認したければ、Kindle版で試し読みをしてみるのも良いでしょう。
他にも「jQueryからの移行方法」や「アプリ開発の実践編」を掲載した「Vue.js入門 基礎から実践アプリケーション開発まで」という書籍もおすすめです。
ただ、書籍で学ぶ場合の注意点は「Vue.jsのことを書かれた書籍」だということです。
Vue.jsを開発に活用するために必須条件である「HTML」や「CSS」の知識。
そして、「JavaScript」についての基礎は書かれていない書籍がほとんどです。
これらの知識がない場合は、必要な知識について解説した書籍を購入するか、ネットなどで情報収集して知識をつける必要があります。
まとめ
Vue.jsについて色んな角度からご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
最近人気があるSPA（シングルページアプリケーション）も、Vue.jsを使えばサクッと開発が進められます。
様々なエンジニアから注目を集めているVue.js。
学習効率も高く、JavaScriptを使うならぜひ使いこなしたいフレームワークといえるでしょう。
- JavaScriptを勉強している人
- どのJavaScriptフレームワークを使うか迷っている人
- Webアプリケーション開発に携わる人
そういった人にVue.jsは一推しです。
ぜひVue.jsの使い勝手の良さを体感してみてください。
